Twitter・YouTubeを始め、ネットにはビッグモーターの悪行が沢山あるけど真偽不明である。現在進行形ならまだこれから真偽明らかになるものもあるだろう。それは結果を待てば良い。
一方、過去の話はエビデンス付きで出てくるとか、捜査機関が明らかにするとかじゃなければ判断を保留するしかない。週刊誌(Web版含む)の情報はどちらかというと過去の話が多くエビデンスの提示も無く判断材料にしにくい。
今回は報道ベースで出てきたものをいくつか載せておく。
専門紙から2つ。
この手の専門紙が書くって言うのは結構インパクトがある。行政罰や行政指導の話も大きい。行政罰の場合過料は多分大したことはないが、報道されればレピュテーション的なインパクトが大きい。
今出ている調査結果の返金額は5,000万円程度だが、賠償額50億円なら会社傾くかもな。非上場企業なのでどれだけキャッシュで持っているかは(公開情報が無く)分からないけど、グループ売上7,000億円に対してかなり大きい数字である。50億円だと今期の特損一発じゃ済まない可能性が高い。
どの程度のインパクトか調べてみよう。
利益は単月44億円から単月7億円に下がったという記事。まあ50億円は利益の大半が飛ぶので「致命傷で済んだ」くらいな感じか。
もちろん「致命傷で済んだ」はよく使われるギャグである。致命傷なら死ぬだろというマジ突っ込みは不要である。
この情報通りだとすると、場合によっては今のビッグモーターは潰して更地にすることで現経営陣の中核は逃げ切りを図るかも。それはオレがこれまで2回で書いてきた「逃げ切れる」とは異なる。
こっちの話は軽いな。割とどうでもいい。しばらくしたらほとんどの人が忘れる話。関連する話題として武蔵野小山社長絡みの話もあるけど、知床の件でもそんなに表には出てこない。しばらくしたらほとんどの人が忘れる話。
TVでもちらっと見たけど、会長「現場の話は知らない」って言ってるし、この記事でも「報道されていることしか分からないが」って言ってるじゃん。業界としてどうするみたいな話にはまだなっていないのか、話は進んでいるけどまだ出てこないのか判断できない。論評だけならあまり大きく関与してこない。
CMの件。
ビッグモーターは共同通信の取材に「(CMの)放送を取りやめる方向で調整を進めている」と回答した。
通知は広告代理店を通じて出され、テレビの民放関係者によると、この日までにAC(公共広告機構)のCMに差し替えた局もある。首都圏のあるラジオ局は「19日からは放送していない」と説明した。20日夜にはインターネットの公式サイトのトップページから佐藤の写真が消えた。ビッグモーターは「今回の問題を受けて佐藤さんにこれ以上のご迷惑をおかけできないと判断した」と説明している。
CMは「車を売るならビッグモーター」のキャッチフレーズで大量にオンエアされていたこともあり、お茶の間や運転中のドライバーらに浸透していた。別の局関係者によると、年間数億円単位の契約を結ぶ大口スポンサーだったという。
佐藤隆太氏が出演しないCM早く作れよ。ACといえば代表作はこれ。
今回は判断保留だな。今の企業体を維持したまま逃げ切る方向で進めるのか、会社爆破(爆発四散したかのように解散してバラバラに)して逃げるのか、もう少し経緯を見ないと判断できない。前回までと異なるのは企業爆破も視野に入ったところ。
どちらを選ぶかはビッグモーターの経営者が選ぶ話。特に後者を選ぶ場合はいきなり行動するはずなので予兆は少なく予測が難しい。非上場企業で創業者が現経営者、個人資産十分なら会社爆破もかなり確率高い。めんどくせーってなったら捨てた方がラクだし。ライブドアあたりで考えるとわかりやすい。部門やグループ企業売却で名前が変わったりすると追いにくい。
この件で思い出してピーシーデポコーポレーション(PCデポ)の業績見たけど、逃げ切れないと思っていたPCデポ、逃げ切れていた。今期は先期比で良くないけど、問題噴出してた時期よりも売上がある。上場企業のPCデポが逃げ切れるならビッグモーターも逃げ切ることは可能ではないか。逃げ切る気があれば。ただ、PCデポの場合あまりTVでやってた記憶がない。逃げ切れた理由はそっちかもしれない。そういう意味ではTVの影響はまだ大きい。
でもこういうこともある。
普通に考えたらビッグモーターもうあかんやろと思うところですが、あれだけ内部の問題が剥き出しになったタマホームも何事もなかったかのように営業しているので、世の中の大半の人は狂っているんじゃないかなと思っています。
— 病気の豚 (@Sui_A) 2023年7月20日
タマホーム忘れてた。一時期話題になってるな~とは思ってたけど。パワハラや反ワクチンやら色々あったのね。上にビッグモーターの記事に対してオレが《しばらくしたらほとんどの人が忘れる話》と書いた類である。
他の比較対象としては雪印集団食中毒事件・雪印牛肉偽装事件だろう。社長の「そんなこと言ったってねぇ、わたしは寝ていないんだよ!!」(雪印集団食中毒事件当時)は忘れない(忘れてた)。
これらにより分社などで一時的に雪印ブランドを隠すことになった。日配品はこういう時なかなか忘れてもらえないので厳しい。
雪印に比べれば、その分野に用があっても悪評を知っていれば容易に避けることができる企業は忘れて貰える。
たまにしか店舗に行かないとか(例:PCデポ)、人生で数度しか用が無いとか(例:ビッグモーター)、人生で絡みがほぼ無い(例:タマホーム)とか、その手の企業は割と忘れてもらえる。関連業界の人を除けば日々家を建てることに関与する一般人や、日々車を売買したり整備や修理に出したりすることに関与する一般人はいないもんな。
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