保険金の不正請求の問題で話題のビッグモーター。
「不適切な行為」の内容が具体的にどのようなものだったのか。あるいは再発防止策として、具体的に何をすべきと指摘されたのか。これでは全くわからない。
(中略)
この「お知らせ」が異様なのは、これだけではない。責任者の処分に対する言及も一切、ないのだ。これだけ悪質な不祥事であれば、社長や担当役員の辞任、あるいは減俸などの処分があって然るべきではないか。
処分内容だけではなく、問い合わせ先に関する記載もまったくないのだ。「自分もビッグモーターで修理をしたことがあるが、不正請求されていないのか」。不安を抱いている顧客が問い合わせる窓口すら、記載がないのだ。
実際に見てみよう。まずビッグモーターのサイトを開いて見て企業情報を見てみたけどニュースリリースには無い。記事に戻るとインフォメーションの中のようだ。でも、インフォメーションのリンクが探せない。仕方ないのでサイト内検索。ようやくインフォメーション開いた。
そして該当する記事を見る。ブログカード全部一緒やん。正しく誘導する気無いじゃん。
確かに記事に引用されている文しか無い。
で、みなさんゴルスタ覚えているだろうか？
ビッグモーターは非上場企業である。しかも、TV各局、ラジオ各局に大量にCM投下している。もうわかるよねって話である。
ゴルスタの場合はそんなに人目に触れるタイプの企業ではなかったので、黙殺戦略で逃げ切れた。学習塾なので学習塾に通うような年代の子供がいなければ関係ないし、学習塾に通うような年代の子供がいてもゴルスタ運営企業の学習塾が近くに無ければやはり関係ない。話題として盛り上がるとすると各メディアが攻撃した場合だけだが、ほとんど攻撃されなかった。すごいお詫び文出したんだけど。
一方今回のビッグモーター。車の売買なんて人生の中でも数えるほどしかない。ふつーの人は。たまたまそういうイベントの最中の人はビッグモーターの悪評を知っていれば避けるだろうけど、ヘタすると今回問題になっているニュースに触れていなければCMでよく知ってるしで選ぶ人もいるかもしれない。
上場企業であれば株価に影響するし、ファンド系などの大株主からの責めを負うかもしれない。でも非上場。どのような株主構成なのかは知らないけど、4億50百万円の資本金の大企業であっても多分株主は抑えられる。
なので、レピュテーションマネジメント的には東洋経済の記事書いた人には悪いけど、多分逃げ切れる。
今回は自動車保険の水増し請求問題だが、まだ自動車保険売る気だよこの会社。
当社は、損害保険ジャパン株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、東京海上日動火災保険株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、共栄火災海上保険株式会社の代理店として自動車保険の取り扱いを行っています。
各社の代理店なのは分かるけど、幹事社名義で自動車保険を売る(中で引受シェア割当て)のか、各社顧客に選択させるのかは分からない。多分後者だけど。
先に貼った方の記事から引用。
いつから行われていたのか、何件あったのか、なぜ損保ジャパンはほかの大手損保が停止した取引を早々に再開したのか（再開2カ月後に再び中断）、といったことの全容調査はまさにこれから始まることになる。
（太字・下線はオレ）
普通ならそのまま取引停止が継続しそうな話なんだけど、やはり物量か？損保ジャパン、昔はヤ△ザ火災って言われてた(他2社合併)くらいだからなあ。また中断してるみたいだけど。
さらに引用。
損保ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険の3社で、事故車修理の取引（入庫誘導）は年間3万件超あったとされる。そのため全容解明にはまだ数か月かかりそうだ。
そうなると、水増し請求のせいで余計な費用を支払ったり、等級の引き下げで保険料が値上げになったりといった被害を受けた顧客への対応は、その期間だけ後ずれすることになる。
問題は、ビッグモーターで保険契約した人だけじゃないんだよね、損害被っている人は。入庫車はビッグモーターが代理店として契約している5社だけじゃない。他の損害保険会社と契約している人もビッグモーターの板金部門を使っていたら損害を被っている可能性がある。
(サムネイル用)
繰り返し書くけど、普通ならそのまま取引停止が継続しそうな話なんだけどすぐに取引復活とか闇だわーーー。
<2023/07/12 14:34 追記>
保険の方の読みは外れた。
中古車販売会社の「ビッグモーター」が自動車保険の保険金を不正に請求していたとして、大手損害保険3社が払いすぎた保険金の返還を求めていることが分かりました。https://t.co/R3DLGBahdB#nhk_video pic.twitter.com/lKMSkzyx0u
— NHKニュース (@nhk_news) 2023年7月12日
保険のほうの行方によっては逃げきれずに無傷じゃ済まないかも。保険金返還で済んでビッグモーターの業績的に軽微、あるいは特損として計上して今期を終わらせられるくらいの感じなら逃げ切りと言ってもいいけど、特損計上して会社傾くなら逃げ切れたとは言えない。保険金の返還額がビッグモーターの売上・利益規模とくらべてどうかは数字が出てこないことにはわからない。
</追記終わり>
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