変なタイミングで会見するのなんで？というのが最初の感想。金融庁立入検査が入るって話が出たばかりなのに。金融庁立入検査、検査結果発表を経ないと発表できないこともある。
その疑問は、損保ジャパン社長の白川氏の辞任が契機ということで解けた。
会見のまとめはこちら。
会見は15:30からで櫻田グループCEO(SOMPOホールディングス)と白川社長のお詫びや説明して約20分。両者とも何を話しているかよくわかる。ビッグモーターの前社長(当時は社長)がグダグダだったのとは大違い。
金融庁の立入検査や他にも調査を進めている段階、やはり回答できない部分はあった。会見タイミングが変というのはある。どうせなら前日のジャニーズ会見にぶつけておけばって気もするけど、上場企業なので東証の取引が終わる金曜15時以降に会見を開くのは正しい。会見は15:30開始。土日あれば当該株の下落は避けられないながらも、市場全体に対する悪材料は「まあそういう話もあったよね」で済む部分があるし。
あと、ジャニーズは地上波各局が中継したのに、こちらは0。全ての自動車保険契約者に影響があるかもしれない現在進行形・未解明の話に対し、加害者死去によりこれからは被害者が増えない話の方を優先するのはおかしい。
会見や質疑見ながら自分でメモったのは下記。トータル1時間見たところで離脱した。あとはチラチラとチェックした。まだやってるのかよって思ったのは4時間くらい経過した時点。
・株は2016年に全売却。
― これは損保ジャパンもビッグモーター社の株主だったけど、2016年に売却したという話。現在はビッグアセット社がビッグモーター社の100%株主になっているのでその話。
・簡易査定適用は1400箇所くらい。
― ビッグモーターの修理費不正請求の温床となった簡易査定はビッグモーターだけに適用しているものではなく、優良な取引先に適用しているという話。
・毎日放送？TV朝日？ HD CEOの辞めろ話ウザい。他社は不正請求関連メインなのに。
― このあと質疑応答が長いのでどういう比率だったか分からないし、離脱後も途中を見た時にも辞任の話を聞いている記者がいた。でもオレが見ていた質疑冒頭40分では、不正請求が発生した背景、影響などや、取引再開をした経緯を質問する記者が多かったのに、毎日放送？TV朝日？の2記者はウザかった。辞任くらいしか理解できなかった？
誰かを辞めさせたら「首取った」みたいに評価される会社なの？相手は国会議員じゃないんだから辞めようが辞めまいが、社会の大勢には影響無いんだよ。SOMPOホールディングスよりも社会的影響力が大きい会社ならいざ知らず、大会社とはいえどうでもいい。
〇 業法に則った推奨理由書いてない。
― おにづかさん？という業界誌？かなにかの女性の質問者。始まった時はやたらと前置きが長いので「ついにクソ質問きたー？」って思ったら、不正請求疑惑とは別口だけど業法違反の話。中身をぎゅっと圧縮するとクソ質問ではなかった(言い方ｗ)。
おにづかさん、尾ひれはひれが付いて話が長いので簡単に要約すると、乗合代理店が複数の保険会社を列挙する場合、一番推奨する保険会社を明記し推奨理由を明記しなければならない。ビッグモーターの各店のページを見ると推奨する保険会社がバラバラで推奨理由が記載されていないというもの。
オレはビッグモーター本体のページしか見ていなかったし、今回の件では募集側を重視していなかったので気付かなかった。しかも7社乗合いなのに日新火災とAIGは0件だったらしい。全部見てカウントしたのかおにづかさん。すげえ。
ビッグモーター全体で1つの代理店なので、各店舗で推奨する保険会社が異なるというのも指摘していた。まあそうだ。各店舗がそれぞれ代理店契約しているならそれぞれ推奨する会社が異なるのは当然だけど、ビッグモーター一本ならおかしな話。
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なお、某自動車メーカー系ディーラーの場合は各店舗ごとに代理店だったりする。今は亡き某損保会社で新規保険販売施策のマーケティングをCRMとしてやりたいって話が来て、それはCRMじゃねーよって話したけどお金貰っちゃってるし(以前書いた大型受注)、面白そうだからやるかってなったので生データ見てた。各店舗ごとに代理店コード持ってた。
NHKのまとめを見て気になる点はやはりここかな。ビッグモーターに肩入れする理由がわかる。
事故にあった保険契約者にビッグモーターの修理工場を紹介すると、ビッグモーターは代理店として紹介された数に応じて、中古車の購入者に損保会社が手がける自賠責保険などを販売するという仕組みがあり、双方にとって収益源となっていました。
(中略)
こうした親密な関係が続く中、損害保険ジャパンは2019年、社内にビッグモーターに対応する専門のチームを設けて、修理する車の損害査定を簡略化していたことも分かっています。
ビッグモーターが修理の見積もりを作成して写真を送れば、損害査定の手続きを大幅に簡略化して保険金を決めることができるようにする仕組みで、金融庁は査定を簡略化していたことに問題がなかったか詳しく調べています。
優先的にビッグモーターに回され、不正請求された修理依頼者は分かりやすく被害者なので、なんらかの補償って話になるんだろうか。エビデンス次第だろうなあ。
自賠責契約しただけの人は被害者ではないよ。どこの保険会社が引受けでも自賠責保険が必要な時に問題にならないし。
あと、NHKの記事「取り引き」「見積もり」とか書いててウザい。取引だし見積だよ、保険会社や修理工場の業務的には。
これ、土曜日の今日出してもアクセス数伸びないんだよな、オレのブログだと。
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会見と関係ないおまけ。
まず、秘密保持の話が先に出た。オレはここまでの流れでビッグモーターは社内情報ダダ漏れだったので、これくらい当然だろうという感想。内部統制どうなっているんだよって話。
X見ている限りでは記事論調と同じで「締め付けだ」派が多かったけど。
この先、各省庁の検査・調査や警察検察の捜査が入った時も、今まで通りダダ漏れだったら検査・調査・捜査の邪魔になるかもしれない。その利益は報道機関と野次馬根性の奴にしかなく、社会にとっては邪魔である。適切なコーポレートガバナンスは必要。
そのあと内部通報の話が出た。内部統制と内部通報は両立できる。今まで内部通報とは関係ない内容でダダ漏れ過ぎだったんだよ。
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ここまでの損保ジャパン関連。ビッグモーター関連を全部貼ると多いので、損保ジャパンに関係が薄いものは貼らない。やはり、損保ジャパン関係は国交省とズブズブっていうガセ飛ばしたファイナンシャルプランナーの関連が面白い。
