いろいろやってみるにっき

てきとーに生きている奴の日記

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新幹線はライトレールほど簡単に乗客を捌けない

これ、bio見てあれこれ掘ってから見るとなかなか面白い。

 

 

一瞬、どこかのライトレールの経営者かと思ったけど、(株)ライトレールだったwそして文字化けしている前世紀型ホームページ(笑)。

www.lrt.co.jp

昭和60年3月 東京大学 工学部 都市工学科卒業(新谷・太田研究室、都市交通計画専門)
 卒業論文「鉄道の運賃とサービス水準に関する研究」で、大都市鉄道の非ピーク時における運転頻度向上は1人当り数円の負担増で実現可能なことを示した。3年間で自動車を6万km運転し、渋滞・駐車場不足・交通事故の心配等、身を以て自動車交通の限界を体験。

昭和62年3月 同 修士課程修了(新谷・太田研究室)
 修士論文「鉄道における高負担・良質サービスの提供可能性に関する研究」で、鉄道利用者は着席や時間短縮といった良質サービスに対し実現するに充分な高い支払い意志を持つことを示した。在学中に、情報処理技術者第1種の資格を取得。JRの発足時だったが採用がなく、4月より博士課程に進学し、交通に関する研究をさらに継続。

昭和63年3月 同 博士課程中退
 JRグループの採用が始まり、大学院は中退。

昭和63年4月 JR東日本入社 本社 人事部 人事課(配属前の研修)
 新会社発足後の第1期生として入社。

昭和63年4月 東京圏運行本部 総務部 人事課(実際の勤務先は研修先の現業機関や研修所等)
 東京エリアで、各種現業機関の業務内容把握のため、現業部門実習。

 

(中略)

 

平成10年4月 安全研究所 保守作業グループ
 保線作業の安全性向上のため、列車運行と保線作業を分離するためのシステムの開発。
 開発したシステムの概要をまとめ日本鉄道施設協会懸賞論文「鉄道施設における情報技術の活用」にグループ応募し、優秀賞を受賞。
 同じくJREA誌へグループ投稿した『ITを活用した新しい線路閉鎖の仕組みの構築』が第39回JREA賞(平成11年度の掲載論文約100編の最優秀)を受賞。

 

(中略)

 

平成17年4月 JR東日本 退社

 以上、交通事業に関する多分野の実務と研究開発に携わり、様々な経験を積み、豊富な知識と人脈を構築した。

 一方、業務外で、社外の起業スクール等に通いつつ、交通に関する様々な事業プランを作成し一定の評価を得た。

平成11年2月 大前研一アタッカーズビジネススクール第6期にて大前賞を受賞
 事業計画:鉄道を骨格とした交通事業(環八上空を活用したエイトライナーの事業計画)

平成11年11月 第6回ニュービジネスプランコンテストにて最優秀賞を受賞
 事業計画:最新技術によるタクシー配車システムを活用した乗合タクシー事業

平成14年11月 第10回かわさき起業家選抜にて日本起業家協会賞を受賞
 事業計画:川崎駅東口地区での路面電車運行

 

経歴を見ると、臨機応変にできるって思い込みしそうではある。いや、長いっていうか社外秘ではないにせよ、普通はこんなに部署名とかを細かく書かないだろ。ちょっとそこらへんの常識が常人とは違いそう。そして2002年以降の更新は無いのよ。起業してからの実績は経歴ではない?実績が無い?

 

それでね、新幹線ってライトレールみたいに臨機応変な対応じゃ困るのよ。先頭に貼ったポストの通りでもあるし、指定席どうすんのって。

【ライトレール】

  • 市街地内の移動に利用
  • 乗降が市街地内ということもあり、長時間化はしない
  • 駅というよりは電停が多い
  • 通常運行では指定席は無い(催事列車等はあるかも)
  • 運賃は乗車時あるいは下車時に決済

【新幹線等の長距離列車】

  • 長距離移動に使用
  • 長距離移動ということもあり、長時間乗車が主
  • 乗換えや宿泊なども事前に押さえる場合が多々ある
  • 駅から駅に移動
  • 指定席は事前購入、自由席がある編成と無い編成がある
  • 運賃も指定席購入時に同時購入するか、交通系IC決済等で決済

 

こうやって特徴を列挙するだけでも、乗客側は臨機応変にされたら困るってわかるでしょ。そりゃ、長距離列車の運行側が備えていない時に災害等に見舞われたら臨機応変に対応するしかないし、それを求めるのは当然。でも、災害が事前に予測できてそれに備える対応を取った場合、運行するのか運行しないのかいつまでも分からないほうが困る。運行しないなら運行しないで決まっていれば、それに合わせて行動できる。

 

去年書いたけど、駅という限られた収容人数の建物が前提となる以上、トラブルの無い繫忙期でさえキャパシティ的に厳しい駅もある。それが、まともに運行せずに駅に客がどんどん滞留するというのは、それだけでその人員整理要員が必要。オープンな電停ならそこいらに散ってくれるけど、駅はそういうわけにはいかない。

shigeo-t.hatenablog.com

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しかし、今後も何度も発生しうるということを想定した時、天気予報の精度向上よりも重要な施策がある。それは乗車予定客のコントロールである。東海道・山陽新幹線という大動脈は、どうしても移動したいという乗車予定客が一定数以上減らない。他の鉄道路線、高速バス、飛行機等他の交通手段に振替しきれないという問題がある。通常の東海道・山陽新幹線の利便性を考慮すれば、それは当然である。

 

文字化けおじさん(ぉぃ の「その後の天候・予報に応じて臨機応変に対応することを提案しています。」は、昨年すでに失敗している。昨年は15日は計画運休、16日はなんとかなるだろうと通常ダイヤ(と言ってもお盆休み特別ダイヤ)でいこうとしたら静岡県に雨雲滞留し大雨。遅延・運休でなし崩し的に臨機応変対応をした結果が大混乱。

 

乗車予定客も不慣れなお盆休み、最新情報なんてくそくらえで突入してくる家族連れ。捌けないって。

 

ライトレールがらみのコンサルになる前はJR東日本で色々やってたはずなんだが、やはり現場を離れるとできもしないことを言い始めるようになるのかな。

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