うわあああ。読売新聞、会員にならないと1文字も読ませてくれないいいいいいいいぃぃぃ。
いや、主題はそこでは無かった。Yahoo!ニュースだから多分消える。だから読売のサイトを見に行ったのに。
政府は、全国約1800の地方自治体が使うITシステムを共通化する方針を固めた。人口減少とともに、自治体の職員も不足してシステムの維持が困難になる恐れがあり、学校の事務など各自治体に共通する業務のシステムを統一して行政事務を効率化する。政府が6月に策定する「国・地方デジタル共通基盤に関する基本方針」に盛り込む。
まあここまでは「なぜ今までできていなかった」である。
今回のタイトルの件はこちら。
政府は今後、自治体との連絡協議会を新設し、システムを共通化する業務の洗い出しを進める。給付金の支給や小中学校の事務が共通化の対象になる見込みで、保育や介護関連の業務も候補になるという。
(太字・下線オレ)
手順が逆なんだよ。いや、今回挙げられた業務は該当するだろうなっていうのは、オレもそうだと思う。もっとあるし、手順が逆なんだよ。今回挙げられていない福祉関係とか戸籍・住民票関係とか本来的に地域特性ある?(住所が面倒な問題は別の話)。8割は言い過ぎにしても6~7割は共通化できるだろ。
なんでもかんでも一気に開発することは不可能だから、分野を絞って段階的になるのは仕方ない。でも進め方が逆(3回目)。
前にも何度か使った図を再掲。企業用に描いた図なので経営者という単語になっているけど、相手が自治体であっても同じことである。
洗い出し?ふざけるんじゃないよ。洗い出さなきゃわかんない奴にこのプロジェクトを進めさせるわけ?一般企業と大きく異なるのは、地方自治体の業務の多くは、国の法令を元に組み立てられている点。もちろん、自治の範囲で色々やっているものもあるけど。
国の法令が元になっているのに、ある自治体でその必須業務やっていないとか、国の法令に反した方法で実施しているとかってある?あるかもしれないけど、それは法令違反じゃん。つまり、法令を読めばやるべきことはわかる、実務は別にして。法令には実務の詳細な進め方までは普通は書かないし。
もちろん、ローカルルールで必須業務にあれこれ付加されている可能性は大いにある。
これを踏まえれば、まず政府側は洗い出しとか時間ばっかり掛かって実益の無い進め方はやめ、「この業務はシステム側でここまでサポートする、人的オペレーションはこのようにする、入力元はコレ・出力はコレ」って基本設計を先に出すべき。文句がある自治体は名乗り出ればいい。政令指定都市は当然文句出るだろうし、システム共通化に乗らなくてもいい。こんなプロジェクト、ボトムアップで枝葉取込みまくっていたら予算規模n乗の世界じゃん。アホですか?
現状のシステムとの差異を考えると、絶対に移行には苦労するし、場合によっては現行システムよりも提供内容が劣後する自治体も多いだろう。まず先に移行の問題を述べるが、「洗い出し」に時間を使うより移行について時間を使うべきである。システム移行やデータ移行はミスると厄介なんで。
ではITシステム共通化で現行よりも提供内容が劣後する自治体について。今回の件で言えば国主導で進める話なんだから、自治体は国を悪者にして住民に説明するしかないだろ。国側も円滑な進捗のためには悪者呼びを甘受しなくてはいけない。もちろん、金がある自治体は補完するシステム(機能)を作って運営してもいいことにしておけばいい。そうすれば、「金が無いのが悪いんや」で住民も納得せざるを得ない。「いやその補完機能、私が開発費用・運用費用を出しましょう」なんて篤志家がいたらラッキーである。いないと思うけど。そういうムダに金を使わないから金持ちは金持ちなんだよ(真理)。
というか、ごく少数の案件やごく少数の住民を除けば、多少の劣後は「まあ、そんなもんか」で慣れる。いつまでも固執しないって。だって他の自治体と共通なんだから他の自治体に引越ししても同じシステムってことじゃん。
令和の祭りw
ボトムアップが効く分野もあるけど、ボトムアップでやると失敗する分野には使うなよ。
トップダウンに悪いイメージを持つ人もいるかもしれないけど、トップダウンそのものは進め方であって、いいか悪いかは内容による。