自転車版ランサムウェアじゃん。
自転車や新モビリティ、まちづくりに関する展示会「バイシクル-E モビリティ シティエキスポ」(主催:ライジング出版)が、東京都庁近くの新宿住友ビル2024年6月5日から6日まで開催。ここで、異色のサービスが紹介されていました。放置自転車に対し、「勝手に車輪ロックかけて動けなくする」というサービスです。
(中略)
「敷地内の不正駐輪には損害賠償金と諸経費を徴収する」旨を看板で周知。かけたロックは看板のQRコードを読み込み、スマホから対応料金を支払うと外せるというIoTを活用した仕組みです。その料金は5000円ほどというので、たまったものではありません。
なにが「たまったものではありません」なんだ?放置側かよ、この記事書いたやつ。この記事に不要だろ、このセンテンス。
ランサムウェアとはこんなやつ。たまにニュースになってる。
ランサムウェアは、マルウェア(悪意のあるソフトウェア)の一種で、特徴としてはサイバー犯罪者がユーザーに身代金を要求する点です。
(中略)
ランサムウェアの種類は、主に暗号化型と画面ロック型に分かれます。
暗号化型のランサムウェアは、コンピューター上のファイルを暗号化し、ユーザーがアクセスできないようにします。この場合、サイバー犯罪者は、ファイルを復号して再度アクセスできるようにするには身代金支払うようにと、被害者から金銭を搾取します。
画面ロック型のランサムウェアは、ファイルの暗号化は行いませんが、システムをロックしてユーザーが端末を使用できないようにします。この場合、サイバー犯罪者は、端末のロックを解除するための身代金を要求します。
今回の件、自転車を暗号化したわけではなくロックしただけなので後者だな。
自転車に勝手にロック、記事読んだけど微妙だな。素晴らしい仕組み、素晴らしい取り組みって礼讃できない。自力救済に当たらない?
自己の権利を侵害された権利者が、法律の手続きによらず実力行使をもって権利を実現することを「自力救済」と言います。
日本はじめ近代国家では、自力救済は原則として禁止されています。
自力救済によって紛争の解決を行うことを認めれば、過度の暴力が用いられたり、権利がないのに実力行使がなされたりといったことが起こりうるため、社会秩序の維持が難しくなります。私人の権利の実現は、司法手続きを通じて行う必要があり、自力救済は不法行為となってしまう可能性があるのです。
(中略)
具体的にどのようなケースが自力救済にあたるのかという説明をする際に、よく例として用いられるのが自転車です。
自転車を貸して相手がなかなか返してくれない場合に、相手の家に行って勝手にその自転車に乗って帰ることは自力救済にあたります。
盗まれた自転車を街で見つけた場合にも同様です。この場合、自転車の所有権を持っているのは自分ですが、自転車は貸した相手や盗んだ人に占有されている状態です。
占有しているものはその人の財物とみなされるため、勝手に持ち帰ると窃盗罪に問われる可能性があるのです。
たまたま自力救済禁止の例が自転車なんだけど、2つ合わせるとアタマオカシナルデ。
- 私有地に違法駐輪する
- 違法駐車されているので、勝手にロックする
違法には違法でアタックですか?しかも自転車の持ち主がロックされたまま、勝手に自転車かついで帰るなどしたら、さらにもう一つ違法「占有しているものはその人の財物とみなされるため、勝手に持ち帰ると窃盗罪に問われる可能性がある」が重なる。ワケガワカラナイヨ。
駐車場などで「罰金」って書いてある奴、見掛けるでしょ。
日本国憲法第31条では、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」というように私刑を禁止しているので、何の料金かを謳っていないとか迷惑料とかならまだしも、「罰金」って書いてしまったら仮に1円でも憲法違反である。まあ小学生が罰金罰金って騒ぐレベルなら微笑ましいけど、いい大人が私刑を宣言するとかちょっとね。
あとおまけだけど、交通違反で反則金と罰金の区別付いていないのは中学生レベルかよっていうね。もし運転免許を得ているなら取り上げるべき。
「敷地内の不正駐輪には損害賠償金と諸経費を徴収する」ということだけど、諸経費はともかく損害賠償金算定の妥当性は法的な決定を経るべきではないか。
今回の実力行使、自力救済の禁止や私刑の禁止に反していない?
私人逮捕系とか、もうちょっと周囲のまともな大人が制止すべき話が多いんじゃないか?昔はニュースにならずに埋もれていただけじゃないかとも思うけど。