違うんだ!
後輩「電話をかけるのが苦手です」
— 筒井.xls@エクセル関数擬人化本著者 (@Tsutsui0524) 2023年9月4日
先輩「かける前に話す内容を文章化しておくと良いよ!」
後輩「コレそのままメールで送れば…」
先輩「せやな」
そんな準備はできているんだ。掛けたくないんだよ。
原因は分かっている。
小学生5年生の頃。ウチは自宅と親の商売の店舗が5kmほど離れていて、店舗は元自宅で小学2年生になる春に祖母の死去に伴い祖父と田舎の家に同居することになった。でも届出住所としては移さずに、そのまま学区外通学することになった。5年生の頃は祖父の家の近くに新居ができた年である。
通学は自宅からバスか出勤する父の車に同乗して行く。帰りは親の都合に合わせて店舗のほうに行ったり、バスで自宅に帰ったりである。その日は朝確認すると店舗の方に行けという指示だった。そういう時は買い物の荷物持ちとかである・。で、店舗の方に行ったのだがいるはずの母がいない。
父か従業員の人か忘れたけど、自宅に電話しろって言われたので自宅に電話したら母がいきなり電話口で怒っている。いや、オレ悪くないんだけど。結局同じ指示を聞いていた兄も後から来たし。
弱々だけど、それ以来電話を掛けるのが苦手である。こちらは何も悪くないのに、いきなり尋常じゃなく人格否定レベルで怒られたっていうのはトラウマである。オレはこれを幼年期に根差す人間性の崩壊って呼んでる。大げさ。
なお、電話を受ける方は小学生の頃から店番やってたりして普通にできるし、別にどうということもない。仕事じゃない自分宛の着呼なら出ないこともあるけど。
そして就職して2年目、配属された先で試練が待っていた。1年目は下のエントリの感じでプレッシャーありの電話を掛けることもなく、あまり困ることはなかった。
2年目以降しばらくの期間、客先近くに常駐先オフィスがあってそこで働くことに。担当はハードウェア導入、施設工事手配。顧客や離れた工場やカスタマーエンジニアと電話でやりとりしなければならない。当時はメールなんて無いので電話かFAXか郵便・社内便である。
サムネイル用。Bing Image Creatorで生成。
常駐先が客先そのものではなく一応事業所の遠隔オフィス扱いで、回数が少なく時間も掛かるけれども社内便が使えた。社内便とは、特命係長只野仁の森脇のお仕事だと思って頂ければ。大きな会社は事業所が複数あるので、1つの建屋だけじゃなく複数の建屋、複数の事業所間で封筒などをやりとりできるようにしていたりする。グループ会社間でも、色々集配されながら運ばれていく。
電車で行けば2~2.5時間掛かる工場まで社内便が届くのは確か2~3営業日くらいだったと思う。ハードウェアの修理や設置を担当するカスタマーエンジニアの会社は1~1.5営業日くらい。こちらは電車ですぐだったから社内便待てない時によく行ってた。
枚数が多いものや、ギザったりすると困る資料はFAXというわけにいかないので社内便を使うことが多かった。
FAXで済む、社内便で済むものは問題無いのですよ。問題はその前に電話しないと仕事が始まらないケースが多過ぎたこと。
まず客先にいきなり行ってオレのカウンターとなるハードウェア導入、施設工事手配担当の次長さん(部長と課長の間で結構偉い)にコンタクトしていたら、「電話でアポ取れ」って言われた。それが嫌なんだよ。ご注意はごもっともであるが。
仕事がハードウェア導入、施設工事手配なので、客側の要望を機器構成表やスケジュール表、図面などにして工場やカスタマーエンジニアに送ったり、設計した中身のすり合わせや確認が必要である。特に工場は遠いのでそのたびに行くわけにもいかない。どうしても電話しなければ仕事が進まない。
確認が甘くて怒られたり、社内便で送って安心していたら「同じ内容FAXでも送れ、間に合わないぞ」って怒られたり、まあ週に二回も三回も怒られてた。また、大型コンピューターや大型通信機器の担当者の方が怖かった。なぜか端末やワークステーション担当はそんなに怖い人がいない感じ。
仕事にeメールが加わったのは90年代も中盤になってから。その頃は全く別の顧客、別の担当分野だったけど「天国かよ」って思った。電話掛ける回数が激減したし、掛けるにしても同じ資料が双方の手元にあって確認しながら会話できるし。
実生活でも極力電話を掛けたくない。
仮に子会社だとしても普通に既存の流通に乗せれば済むはずなのに、わざわざコールセンターを設けて配送の仕組みを設ける理由はなんだろう。そんなに個人情報を取得したいのか?
しかもどれもこの時代に電話だけ。ネット注文ありなら多分疑問に思っていなかったと思う。
たまに気になる商品があっても、電話だけだとそれだけでまず購入に至らない。電話掛けるのが死ぬほどイヤだ。仕事なら渋々掛けるけど。
個人で使用するもので電話しなきゃ手に入らない場合、必須なら必死で電話するけど別にコレじゃなくてもとなると真っ先に対象から脱落する。
今、eメールが無くなったら死亡する。電話掛けたくない。