いろいろやってみるにっき

なんとか自分の会社を立ち上げるところまで漕ぎ着けた、てきとーに生きている奴の日記

関連記事を探すときは、読んだ記事と同じカテゴリをクリックしてください。

記事のカテゴリは記事タイトル下に表示されています。カテゴリ一覧はサイドバーにあります。


この時期によく見掛ける、難関大学に合格しただけで人生の勝者顔を晒す予備校の広告が気になる

普段は自宅兼本社wで働いているわたくし、顧客先の定例会議かオンデマンドに打合せに出席する以外は電車に乗ることが少ないのであります。この時期は天気が良ければ写真を撮りに出たりしますが、その際は基本的に自家用車なのでございます。

 

電車に乗っている際、あるいは駅でこの時期によく見掛ける広告が予備校の広告です。多くの予備校では「〇〇大学に合格!」といった形で、その予備校を利用した結果を本人の顔写真や体験記を載せることで宣伝しております。時期的には2月中ごろから3月下旬という、合否が分かり進路が決まるこの時期が狙い目なのでしょう。

国公立大学合格発表日一覧|駿台予備学校~東大・京大・医学部をはじめとする難関大学入試に強い予備校(PDF)を見ると、国公立は前期発表が3月6,7日後期発表が3月20,21日に集中しているようです。私立大学の一覧は見つからなかったのですが、2月初~中旬くらいから入試が始まり2月中旬から発表が始まっていくようです。

 

難関とされる大学に入学できたことは素晴らしいことではあるんですが、まるで人生の勝者であるかのような演出の広告に、顔出しで載るのはどういうメンタリティなんでしょう。

ご存じのように、難関大学とはいえ研究畑に進めば道は狭いですし、資格が必要な職種の場合はその資格に受からなければ難関大学卒のブランドを行使することはできません。国家公務員として上に行くためには、省庁にキャリアとして採用された後も競争です。企業だって難関大学からのほうが大企業に入りやすいかもしれませんが、上に行くには勝ち残らなければいけません。起業しても10年後に成長した形で残るのはわずかですf:id:shigeo-t:20150213045818j:plain

しかも、職に就いてからの競争や勝ち残りは、ペーパーテストではありません。わたくしがこれまで見てきた中でも、大学の実名を書いてしまえば東大卒・京大卒であっても、仕事ができず偉くなれない人はそれなりにいました。 

 

簡単に言えば、現役合格18歳の時点で人生の勝者顔で人前に顔を晒すのは時期尚早なのです。同じような年回りでも、スポーツ選手や芸能人であれば、すでに自分で稼いでいるので、評価のスケジュール観は違うのでしょうが。

大学合格というイベントの後は大学生活が待っています。無事大学を卒業することと就職先を見つける資格を取得する(あるいは起業する)ことが、卒業時期までの大きなタスクです。卒業時期を遅らせることはある程度可能ですが、その遅延が優位に働くことは一般にはあまり多くありません。

職についてからも、先に書いたように人生の勝者顔をするタイミングはまだまだ先です。

f:id:shigeo-t:20150213050036j:plain

 そんなわけで、この時期によく見掛ける、難関大学に合格しただけで人生の勝者顔を晒す予備校の広告が気になるわけです。毎年毎年広告に出る生徒・学生は更新されていきます。彼らの消息はどうなっているんでしょうか。もちろん大学入試を専門とする予備校が追跡すべき事柄では無いのですが。

あの予備校広告における人生の勝者顔に見合う結果を、職業人生においても実現した人はどれくらいいるんでしょうか?

 

大学入試予備校で入学試験のテクニックを得ることは悪いことではありませんが、大学合格は人生の一イベントに過ぎません。別のイベントには別の準備が必要です。その準備は、必ずしもテクニックとして学べるものとは限りません。

 

個人情報は不要ですが、誰か彼ら彼女らを統計的に追跡調査してくれないでしょうか。How-toだけでは職業的な成功は難しいものです。成功体験がHow-toを徹底して身に付ける形である予備校経由の難関大学合格者が、How-toではない別の手法も身に付けて成功に向かっているのか、How-toが通用しない社会に出て成功から遠いところに存在するのか、非常に興味があります。 

先般国際シンポジウムで発表するために別府に行った際、前日大学教員の方々と会食しました。その際に「コンサルティングってどういう能力を求められるのか」という質問を頂いたので、持論を話しました。現在一応零細コンサルティング会社の経営者という肩書があるので。

概要としてはこんな感じです。

まずコンサルティングと言っても大きく二つに分かれます。一つは知っていることを教えるコンサルティング。税理士やITコンサルティングの多く、生産管理やトヨタかんばん方式などのコンサルはこのタイプです。「先生」と呼ばれると喜ぶタイプです。

もう一つは戦略コンサルのように顧客もコンサルタント側も答えが無い中、様々なメソッドを活用しながら一緒に考え、答えを出していくコンサルティング。 

前者はお勉強ができれば、あるいはある程度経験を積めば教えることができます。そういう意味ではストックしたナレッジを活用するHow-toものと言ってもいいかもしれません。一方後者はメソッドや業界知識などのお勉強は必要ですが、考える能力が主体です。何を考える対象とするのか(着眼点)からスタートするので、習えばできる経験すればできるというものではありません。

そのためには学生時代から「考える」という習慣が必要なんですよ、……

という話をしました。そのあとは、自分で考える学生って少数派ではないかという話に。

繰返しになりますが、大学受験は別にHow-toの集積でも構わないと思います。でも、知識を使うことがメインの職に就くのでなければ、そのあとは自分をHow-to探索モードから、自律的に考えるモードに変身させていく必要があるのではないかと考えます。 壊れた車輪の再発明をしても仕方ないので、何を考え何を考えずに知識を使うかという取捨選択をするためには知識が必要です。

常識を疑うことも前提とする常識に対して知識があるからできることです。常識に逆らって新たなものを生み出す人は、非常識なのではなく、常識を知ったうえで疑い、新たな常識を創り出しています。創り出すためには考えなければなりません。単なる非常識には再現性がありません。ビジネスを継続させるためには物理や化学、技術と同じように再現性が必要です。

 

誰か大学予備校の広告に登場した彼ら彼女らを、統計的に追跡調査してくれないでしょうか。非常に興味があります。 

ウチの会社、一応知識の伝達では無い方のコンサルティング会社ってことになってます。まだ企業サイトも整備してませんが、よろしくお願い致します。