なかなか香ばしい。
へえ、こんなのあるのか。いや、そこじゃなかった。
2025年4月に任期満了を迎える次期名古屋市長選挙に、 (中略)
西田氏は中京大学4年生の26歳。大学では経営学部で学びながら、1人で政治団体「学生党」を結成。先月9日に投開票された名古屋市議選に自ら立候補したが、最下位で落選した。
しかし、市議選を通じて周囲から公約を「ぜひとも実現してほしい」という声を受け、市長選への出馬を決断した。市内在住で大学・専門学校に通う学生の学費を無償化するため、財源として市職員の給料を一人200万円削ることなどを想定しているという。自身の運動資金などは「バイトをして集めていく」とした。
突っ込みどころしか無いじゃないか。絶対に当選しないと思うけど、ボケたら突っ込むだろという話である。当選したらどうしようとか全く思っていない。
まず、卒業してもらってからでいいですか?政令指定都市の市長が学生の片手間でできるとは思えない。就職してから大学に行ったのか、浪人しまくったのか、留年しまくっているのか、大学2つ目なのか知らないけど、まず卒業してくれ。今4年生で2025年4月に選挙見込みだから一応卒業予定か。
1人で政治団体「学生党」を結成。
そりゃ大学生の肩書重要だなw。2025年4月までに卒業済みだったら党名どうする?
まじめな話をすると、政治は賛同者を集めて多数派を構成するゲームなんだから、1人で政治団体作るような人には向いてない。
先月9日に投開票された名古屋市議選に自ら立候補したが、最下位で落選した。
見つけた。
3枠に5位。4位の半分も取れてない。「ダントツ」の4文字入れないとか、記事書いた奴は優しいな。Yahoo!の記事と選挙サイトの写真を見比べて頂きたいが、髪の毛というか髪型は向かって右に成長している。
市内在住で大学・専門学校に通う学生の学費を無償化するため、財源として市職員の給料を一人200万円削ることなどを想定しているという。
これが一番ヤバい。分量あるので後述する。
自身の運動資金などは「バイトをして集めていく」とした。
だから卒業して金貯めてからでいいじゃん。2025年4月に選挙があるのにそこまでバイト?卒業する気無い?
さて財源問題。検索するとこうなる。
下2つのうち、上は平成27年度、下は令和2年度。仕方ないので最新の(昨年度)令和4年版は名古屋市のサイトから引っ張る。
では平成27年度を見てみる。2015年度だな。
ラスパイレス指数って知らなかったけど、わかりやすい指標だな。平成27年度の名古屋市はかなり高い。
令和4年度版。
ラスパイレス指数、全国市平均よりは上だが、政令指定都市平均より低い。検索した時に一番上にあった平均値よりも低い。ここからさらに200万円削る?
職員数が増えているので(平成27年度:16,540人)→(令和4年度:27,135人)、若年層が増えて給与水準が下がった?
比率を見てみよう。まずは平成27年度。
続いて令和4年度分。
グラフは劣化したな。平成27年度版のほうが補助線があって変遷が分かりやすい。
見比べるのに目が疲れるので、まとめ表を作った。
課長以上のポストは同じ人員数なので、そこは増えていない。一般職で言えば1級から3級までの下の級が増え、主任・係長の4級5級は減っている。一般的に下の級は若年層多くないか?
彼は大学で何を学んでいるんだろう。
面倒なので貼らないけど、名古屋市のボーナス相当の手当は3.9か月分のようだ。ということはざっくり各月俸×15.9倍が年俸ということになる。
令和4年度の1級は最低額で142,000円なので年俸は2,257,800円である。200万円削ると257,800円である。ワーキングプアどころじゃなく死ぬって。月2万円ちょっとってバイト代じゃないんだから。いや、大学生のバイトでももう少し稼ぐんじゃね?
もちろん、9級で最高月額なら9,468,450円なので200万円削れるけど、4級~7級くらいの働き盛り世代、住宅ローン終わって子供も大学卒業しているといいね。200万円削られても死なない程度に致命傷である。
つまり、この「財源として市職員の給料を一人200万円削る」君、中京大学経営学部に対して最悪の風評加害をしていることになる。こんな簡単な数字すら分からないんじゃ経営できないじゃん。
27,000人も職員いるんだよ。近隣市町村在住者よりも名古屋市民である確率高いでしょ。540億円超、名古屋市から消費が消えるんだよ。確実に税収下がるじゃん。そしてフリーライドするために近隣市町村から流入する大学生・専門学校生。税収下がるじゃん。本当に経営学部?
別の箇所を引用する。
西田氏は大学・専門学校の学費無償化と議員定年制を公約に掲げ、「今の若者は奨学金で借金をして苦しんでいる。学費無償化で頑張る若者を応援したい」と意気込みを示した。
大学も専門学校も義務教育じゃないんで、行かないという選択肢もある。資格を取得するために通うのであれば、奨学金という名の借金返済も捗るかもしれないが、資格取得も無くただ卒業しました、碌な就職先も無く年収低いですみたいな無計画さを公金で全額補助する必要がある?
社会に必要とされない大学は統廃合すればいいし、大学卒・専門学校卒の肩書が生きない進学なら、行かない方がいい。
それくらいの計算は中学生、高校生にできるようにお金の教育をするべき。
とりあえず、「財源として市職員の給料を一人200万円削る」君は、200万円削られた職員の奨学金返済を考慮する程度の学力と調査能力は必要だと思うよ。
市内在住で大学・専門学校に通う学生の学費を無償化するため、財源として市職員の給料を一人200万円削る
さすがに年収200万円生活の本はあるけど、年収25万円生活の本は無かった。