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今日は第50回スーパーボウルなので、アメリカンフットボールに興味を持つきっかけとなった試合を紹介する

試合時間はUS時間で日曜日。スーパーボウルがある日曜日はスーパーサンデーと呼ばれる。今年はサンフランシスコで開催。今年はカロライナ パンサーズデンバー ブロンコス

 

さて興味を持つきっかけとなった試合だが、この話は当日じゃなく、数日前書いておくべきだった。

 

1981年、高校3年生だった。11月28日土曜日の午後、家には一人だった。高3のその時期は部活を引退して受験勉強中なので帰りは早い。中学生の弟はアイスホッケーをやっていたが、まだシーズンじゃなかったはずなのに帰宅は遅い。父は仕事中、母はなにかで外出中だった。兄は大学なので実家を出ていた。

 

そんなわけで、のびのびと邪魔されずにミラージュボウルを見ていた。テーブル(座卓)に腰掛けて。口うるさい母親がいないから、のびのびし過ぎ。母が居たら多分見ることができなかった。

アメリカンフットボール(以下、アメフト)は、この試合だけじゃなく子供の頃から見ていた。そのため、ルールやフォーメーションについては大体分かっていた。

一応アメフトの一番最低限の知識だが、攻撃側は最大4回の攻撃のうちに10ヤード進む(ファーストダウン獲得)か、得点を取る(タッチダウンフィールドゴール)攻防を攻守(オフェンス・ディフェンス)に分かれて行うスポーツである。攻撃失敗でオフェンスとディフェンスの交替となる。 4回目(フォースダウン)で攻撃失敗すると、その地点で攻守交替なので、通常は3回目(サードダウン)までにファーストダウン獲得できなかったら、パント(手に持って蹴る)を蹴って陣地を先に進めたところで攻撃権を相手チームに渡す。

 

ミラージュボウルは過去存在したアメリカのカレッジフットボールの公式戦。

  ミラージュボウル - Wikipedia

 ミラージュボウル(Mirage Bowl)はかつて開催されたNCAAカレッジフットボールの試合。三菱自動車がスポンサーとなって1977年から1985年まで日本の東京で開催された。1976年にはパイオニアがスポンサーとなった日本初のカレッジフットボールの公式戦であるパイオニアボウルが開催された。1986年からはスポンサーがコカ・コーラ社に変更されコカコーラボウルと名称変更された。


この試合はレギュラーシーズンの1試合であり、ポストシーズンのボウル・ゲームとはなっていない。

 

この年の対戦は、サンディエゴ州立大学(サンディエゴ・ステーツ アズテックス 以下、サンディエゴステーツ)と空軍士官学校(エアフォース・アカデミー ファルコンズ、以下エアフォース)だった。 この2校は同じマウンテン・ウエスト・カンファレンスに属するが、この試合時点では強豪サンディエゴステーツ、サンディエゴステーツより2段階くらい弱いエアフォースという実力差。この試合はWikipediaの歴史の章に載っているので引用する。

  ミラージュボウル - Wikipedia

1981年のサンディエゴ州立大学と空軍士官学校との試合は、QBマット・コフラー率いるサンディエゴ州立大が、前半30分のうち、20分58秒ボールをコントロールし、第2Qに2本のTDパスを成功させるなど、オフェンスが297ヤードを獲得し、(以下略)

結果は都合があるのでここではカット。サンディエゴステーツのQB(クォーターバック、攻撃の司令塔)のマット・コフラーは有名選手。NCAA記録も作ったしNFLにも進んだ。一方のエアフォースについては情報が無い。一回来日しただけのチーム、今なら誰かがWebに残すんだろうが、1981年そんなものは無い。

 

エアフォースアカデミーなので将来は空軍に入る学生がほとんどなのだが、米空軍はミラージュ(下、おフランス製)の採用は無い。エアフォースの選手たちはボウルゲームの名前「ミラージュボウル」について、違和感あったかも。

 

オレはそんな弱いエアフォースを応援しながら見ていた。しかし、上の引用にあるように実力差は圧倒的。オフェンスもディフェンスも全く歯が立たない。しかし、後半様相が一変する。

エアフォースが多用するオフェンスのフォーメーションは、ウィッシュボーンフォーメーション。通常このフォーメーションは、プロのNFLで使われることはほぼ無い。NFLの場合は、パスが多いチーム、ランプレーが多いチームと、所属選手構成やコーチの考えでチームカラーはあるが、多少の差であって偏るというほどではない(追記:ランの代わりとなる短いパスをつなぐウエストコーストオフェンスを書き忘れてた。それならパスが多い)。偏っていることがバレるとディフェンスが簡単に対応できてしまうので、プレーを散らしたりフェイクを入れないと攻撃が前に出ない。

一方カレッジフットボールの場合は、パスが良いQBがいるとは限らない。ラン主体(ほとんどラン)のチームが存在する。エアフォースも例年はそう。

ウィッシュボーンはバックスが多く、レシーバーが少ない。その上、QBもランプレイの一員として頭数に入っている。とりあえずQBがそのまま持って走るか、2人のHBのどちらかに渡して走らせるか、3つのオプション(選択肢)がある。トリプル・オプションと呼ばれている。

NFLの場合はQBは大体スター選手で年俸もチーム内で上位。良いQBを獲得することがチームの浮上に不可欠。QBのランを多用すれば怪我をする可能性も上がるので、QBが高給のプロではよほど俊敏なQB以外では多用しない。

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どのフォーメンションでもランプレイもパスプレイもできるわけだが、やりやすいやりにくいはある。ウィッシュボーンはほぼラン専用。

一般には、TフォーメーションやIフォーメーション、

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シングルバック、ショットガンなどを使う。

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ちょっとオフェンスフォーメーションの説明が長くなったが、試合の時計の説明だけして試合の話に戻る。アメフトの場合時計が止まるのは、おおよそ下記。

パスプレイの場合は時計は止まりやすい。パス失敗やパスキャッチのあとサイドラインを割れば時計が止まる。一方ランプレイだと、サイドラインまで走れないことが多く、ファーストダウンを獲得するまで時計が止まらない。

 

フォーメーションと時計の話は、これからの試合展開に大いに関係する。負けているエアフォースは本当は時計を止めたい。後半(第3クォーター)からは調子の悪い一番手QBに代えて二番手QBにした。一番手QBはエアフォースのQBとしては割とパスを投げられるほうだが、サンディエゴステーツのディフェンスに通用していなかった。細かいところは覚えていないが、エアフォースのオフェンスラインのパスプロテクションも良くなかったのかも。

サンディエゴステーツは前半16点だが2TDなので、2TDは通常14点。残りの2点はセーフティ。エアフォースの自殺点、サンディエゴステーツディフェンスの得点。

 

後半のエアフォースディフェンスは、前半完璧に攻めまくられたサンディエゴステーツのパスプレイに対応できていた。しかし、得点を取らなければ勝ちは無い。二番手QBとウィッシュボーンからのトリプルオプションのランで、時間を使いながらもじりじり前に進む。本来なら逆転する(逆転が見える)までは時計を止めながら攻撃するのが普通なのだが、パスはあまり得意ではない二番手QB。ほとんどパスはなくトリプルオプションのラン。

 

詳細のスタッツが無いのでその時の得点は自信が無いが、14-16と2タッチダウン(以下、TD)を上げて追い上げ、残り時間があまり無い時点で事件は起きた。

 

フォースダウンで3~4ヤード不足で10ヤード獲得に届かず、フィールドゴール圏内でもなく、パントを蹴るシチュエーションになった。サードダウンの攻撃が終わった瞬間、エアフォースはあっという間にパントフォーメーションを作り、サンディエゴステーツの選手の交代が終わる前にパントを蹴ってしまった。これで何が起こったか。サンディエゴステーツの反則でエアフォースは、自動的にファーストダウンを獲得。鳥肌立った。今書いていても思い出すだけで鳥肌が立つ。観てた人はオレ以外にも。

  アメフトで一番印象に残ってる試合

271 :アスリート名無しさん:2005/08/04(木) 18:35:38 id:IQBlF2J4.net第六回ミラージュボウル エアフォースVSサンディエゴステーツ戦
絶対不利と見られていたエアフォースが、ノーハドルでSDSの反則を誘い
タッチダウンに結び付け、見事に快勝した。
フットボールはタクティクスのスポーツだということを、実感した試合だった。
鳥肌起ちました。

 

結局攻撃権をサンディエゴステーツに渡さずにTDにつなげ、大逆転勝利。BIGUPSET。

 

反則は多分イリーガルメン・ダウンフィールド。

▼イリーガルメン・ダウンフィールド(5ヤード)
:パント時に、キッキング側のチームがキックされる前にスクリメージラインを超えること。

いつも通りに交代していたら反則になってた、サンディエゴステーツのディフェンスチーム、スペシャルチーム(プレースキックやパントを蹴ったり、そのレシーブ・リターンをするチーム)は、生涯忘れないだろう。

 

エアフォースのコーチ陣は完全に狙ってた。ほんとうにすごい勢いでセットしてた。狙い通りのイリーガルメン・ダウンフィールドは、後にも先にもこれしか見たこと無い。

そしてこの勝利のもう一つのすごさは、時間の使い方として不利なウィッシュボーンで逆転勝ちしたところ。時間を使っていたので、逆転したあとサンディエゴステーツに攻撃時間はあまり無かった。しかし後半途中までは、こんなにピッタリはまるなんて想像できないくらい残り時間が気になる展開だった。

 

日テレはこの試合、G+で放送するかDVDで売ってくれないかな。HULUで流すならHULUに入会してもいい。

 

この試合をきっかけに80年代から2000年くらいまでは、放送される試合をほとんど見ていた。徹夜続きで忙しい頃なんかは、シーズンが終わってからも未見の試合を消化。さすがに2000年以降は見る試合数を絞らざるを得なくなったが。

 

今日のスーパーボウルは今シーズン最強を決める戦いなので、このように段違いで弱いチームが勝つというシチュエーションは無いが、第25回のジャイアンツ対ビルズの20-19のように、最後まで接戦の年は最後まで盛り上がる。

 

アメフトはオフェンスフォーメーションや攻撃パターンから入ると面白さが分かりやすいが、分かってくるとディフェンスも面白さが分かるようになってくる。長く楽しめるし、シーズン中は放送も多いのでお勧め。今日で今シーズン終わるけどw。あ、例年通りなら来週はプロボウル(オールスター戦)のはず。