欧米かっ
ここで1つ、興味深い実例を紹介します。ある小売りチェーンは、2023年の11~12月にかけて店舗のレジ全体の60%をセルフレジ化しました。セルフレジ化した20店舗における2024年1~6月の平均売り上げを、同チェーンの有人レジ店舗と比較したところ、有人レジ店舗の平均売り上げは前年対比でプラスになっていたのに対し、セルフレジ化した店舗の平均は前年対比を下回り、有人レジ店舗と比べて1.1%も差がついていました。
両社を比較した時、大きく違うのは客数です。セルフレジ化した店舗群は客数が2%以上もダウンしており、明らかに一定の客離れが起きていました。加えて、期間中の買上点数も下がっていたのです。
セルフレジ化した店舗群のなかで最も売り上げが下がった店舗は、セルフレジに変更する前年と比較して5.3%もダウンしていました。
しまった。オレはセルフレジに完全対応してしまった。以下、記事とは異なる方向に話が進む。記事が気になる人は記事をきちんと読んで欲しい。
ふざけているわけじゃない。下記のパターンがあるとする。コンビニエンスストア(以下、コンビニ)ではなくスーパーマーケット(以下、スーパー)としての話である。
- 完全にフルサービス。袋詰めまでやってくれる(レジ係と袋詰め要員は別)
- 袋詰めは自分だが、会計まではレジ係とやりとり
- 袋詰めは自分で、レジ係が商品スキャンしてくれるが会計は機械相手
- セルフレジ
オレの評価は#1,#4が同等というところまでセルフレジのポイントが高い。全てやってくれるか、自分のペースで自分のやりたいようにできるか。
スーパーの場合、そのグループで買い物済を示す色違いのカゴを購入することによってそのまま持ち帰ることができる方法や、買い物カゴに被せることでそのまま持ち帰りできる買い物袋がOKという店舗はある。#2#3の場合に有効である。しかし、それってピッピッと商品スキャンすることに注力しているレジ係の店員さんのスキルに大幅に依存することになる。A商品とB商品一緒にしないだろ、くっつけて入れないだろってヒヤヒヤしない?コンビニでもホットスナックとアイスや冷たい飲料一緒にされたら困るでしょ。スーパーの場合は色々なものを一緒に買うから、そういう禁忌な組合せがとても多い。結露する食料と紙パッケージの非食料とか。結局、レジ終了後にガサゴソしてない?
もちろん#2#3の場合、買い物カゴから買い物カゴ(店舗によっては買い物終了後カゴ)に物が移っただけ、自分で袋詰めするパターンのほうが多いだろう。その時も、レジを通す順番がおかしくて袋詰めしにくいなとか、禁忌な組合せで雑然とカゴに入れられていてイラっとすることない?
そもそも買い物する時って、慣れているスーパーなら売り場の並びに沿って買い物していくから、カゴの中を色々整理しながら入れていくじゃん(違う?)。レジ係のセンスがいいと、その意図を汲んでくれるから袋詰めしやすいんだけど、適当に手に取った順で移されると先に袋詰めしたいものがカゴの一番下とかってよくあるじゃん。サッカー台が空いていれば脇に積めるからいいけど、混んでいる時かなりイラっとしない?
#1は成城石井などのようなちょいアッパーな感じを演出しているスーパーでは普通の光景。レジ袋だけでなく自前のエコバッグ・ショッピングバッグなどでも対応してもらえる。
これで、袋詰めの具合がよろしくないなんてことは、まあ少ない。プロの技。
なぜかミニスーパーでもレジ係さんに袋詰めやってもらえたりするから助かるけど、点数多いとまあまあ問題がある場合もあるw
ここでオレがセルフレジの評価が高い理由を説明する。
上記の通り、買い物カゴの中を整理しながら買い物してきて、袋詰めしたい順番にレジを通してそのまま袋にインである。ちょっと袋詰めの順番があとの商品を手に取った場合、レジを通して脇に置ける。レジ終了と共に袋詰め完了である。というわけで最近コレ買った。たたんで持ち歩くときちょっと嵩張るけどな。
労力は掛かるけど、それって#2#3でも自分で袋詰めするならあまり変わらないし、「あのレジ係、次から避けよう」って考えなくてもいいだけ健全である。もし袋詰めが良くなくてもコレである。
記事は基本的に欧米の事例からDXはどうあるべきかという方向性で、しかも連載なので、
本記事ではリテールDXのうち、省力化のためのDXを「オペレーションDX」、データ活用やOMOなどのDXを「マーケティングDX」と区別した上で、オペレーションDXについてお伝えします。
リテール店舗づくりしないオレには関係ないのだった。
あと、支払についてもセルフレジ(会計のみセルフも同)なら財布の小銭をレジ機にぶち込んで小銭を減らすこともできるし、キャッシュレス決済も簡単だし、いいことも多い。欧米のセルフレジ忌避の話がよくわからない。