南場会長も出席しての記者会見。しかも質疑応答を含めると3時間。経営トップは真面目に対応していると思う。
togetterは超長いので、logmiのほうがいいかも。
前回はこちら。
質疑応答を含めて3時間にも及ぶ記者会見、その事実を見れば通常はレピュテーションリスクは軽減する。個別の質疑については質問の回答にはなっていないものがあったけど、それでも短時間で打ち切らずに質疑応答を続けたということは一つの事実ではある。
ただ、一つの事業が閉鎖状態なので業績的にはあまり思わしくはない状態だが、それはレピュテーションとは関係なさそう。
2017年3月期の2016年第2四半期の決算報告を見てみる。
項目を見てみると、「ゲーム」「EC」「スポーツ」「新規事業・その他」にセグメント区分されている。キュレーションプラットフォームの事業は「新規事業・その他」である。
その「新規事業・その他」は、2015年と比較して前年同期比(つまり2015年2Q)と比べると、売上は18億円増えていて147%増、2016年1Qと2Qの比較でも31%増。一方、営業利益は2016年2Qは-9億円。
キュレーションプラットフォーム事業のMAUは160Mユーザ=1億6千万ユーザまで増え、15億円まで売上が増加している。グラフの上に記載されている通り、3Qは黒字化の見通しだったんだろう。
3Qは10月から11月途中までの稼ぎはあるにせよ、12月は売上0だろう。そして4Qは全く見通しが立たない状況である。第三者委員会を立ち上げて調査ということになれば、適当なところで切り上げて事業再開ということはあり得ないし、そもそも当該事業の執行形態がパクり上等だったので、パクリでなくオリジナルの記事を量産することができない以上、そういう面でも再開の目途は立たないだろう。
2016年2Qで7.85%の売上が飛んだことになるが、これで他事業への影響は限定的なものとなると思う。レピュテーション的には。
- 作者: チャールズ・J.フォンブラン,セス・B.M.ファンリール,Charles J. Fombrun,Cees B.M.Van Riel,花堂靖仁,電通レピュテーションプロジェクトチーム
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しかし経営トップは出席し、質疑応答を含めて3時間の長時間の記者会見は、DeNA全体から見ると大枠では真摯な対応に見えるが、肝心の当事者が出席しなかった。
執行役員 メディア統括部長 兼 Palette事業推進統括部長 兼 iemo 株式会社代表取締役 CEO 兼 株式会社Find Travel代表取締役社長
村田 マリ
質疑応答でも質問が飛んだが、海外逃亡らしい。
週刊東洋経済杉本さん。村田さんいないけど1ヶ月前に説明を申し入れたが日本はいなかった。この事業の責任体制に問題を感じるがレポートラインを教えてくれ>2系統ある。キュレーション統括部の↓に9媒体でこれが村田氏で守安氏。他にペロリがあり独立していてそこから守安氏 #DeNA会見
— 本田雅一(本人未確認) (@rokuzouhonda) 2016年12月7日
Q():事業責任者(村田マリ)が東京に今までこなかったのか?
— syn (@synbizmix) 2016年12月7日
A(守安):個人の問題あり。健康面など。#DeNA会見 #DeNA #WELQ #WELQ問題
社長の口調から見るに、シンガポールから体調を理由に来ないんだと思う。逃げまくり https://t.co/PYwodq0usd
— Isseki Nagae (@Isseki3) 2016年12月7日
DeNAとしては執行役員だけど、当該事業の子会社2社の代表取締役じゃん。ど真ん中の経営当事者じゃん。村田マリ氏は、今回逃げたことで再起不能じゃないの?DeNAから放り出されたら、もう何をやっても資金を作れないレベルのレピュテーションを作ってしまった。
起業のファイナンス 増補改訂版 ベンチャーにとって一番大切なこと
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DeNAに事業買収される前の問題(パクリとか)を繰り返した上に、自分で受けて立たないんだもの。
窮屈じゃなかった模様。海外逃亡だもんな。
オレ的にはLINE株式会社よりはかなり印象がいい。でもLINE民はアレなので(以下24文字自粛)。このあと上場する詐欺を繰り返した後、上場したのはすごい。やっぱりLINE民はアレなので(以下24文字自粛)。
PCデポなんてレピュテーションリスクを軽視し過ぎて株価が下がり、業績もゆるやかに死に向かいつつある。
一方で企業規模が小さければ、しばらく死んだふりをすれば忘れてもらえる。
前回と同じものを再掲しておいた。