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てきとーに生きている奴の日記

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EV(BEV)をスマートフォンに例えるのは間違っている

節電が呼びかけられている昨今、頭おかしいんじゃないかと思われるのが、こういう状況でもなお再生可能エネルギーとEV(バッテリーEV:BEV)推進者である。

 

 

輩ですかそうですか。

何を言ってるのか通訳する。オレの意見じゃないよ。通訳してるだけだよ。オレがバカだと思われると困るので先に書いておく。

  • 太陽光発電が日本の発電を担う
  • 車はBEVになっていく
  • BEVはV2X(Vehicle to Grid/Homeなど)でエネルギー循環を担う

 

再生可能エネルギー再生可能エネルギーで問題があり、例えば原発1基分の発電を太陽光でやろうとすると山手線内を全部太陽光パネルにしなきゃいけないとか、そもそも気候・天候の影響を受けるので日照が少ない冬場の発電量は少ないし、風雪には負けるし夜も発電しないし、夏場ガンガン晴れててすごく発電してくれるかと思ったら熱くなると発電効率が落ちるとか、ぜんぜんダメである。

風力発電にしても騒音公害やバードストライク、風が無いと発電できないし、じゃあ風が吹けば発電してくれるかと思いきや強風だとぶっ壊れるので強風の時はプロペラ畳んで発電しない。

地熱発電がなかなか広がらないのは、自然保護や温泉資源保護等の地元理解が得られないと調査すらできない。そもそも日本人みんなほとんど温泉好きじゃん。反対するよねえ。それに地熱発電なら安定した発電を見込めるかと思ったら、日本の場合規模が大きい地熱が少ない。また、地熱発電そのものは配管が詰まりやすいらしい。つまりメンテナンスコストが大きい。

太陽光も風力も欲しい時に発電してくれるかどうかわからない。日本は工業も盛んなので工業用電力を考える必要があるが、そんな安定しない電源は役に立たない。

もっとも問題なのは太陽光も風力も発電できる時は発電するけど、電力というのは必要な時に必要十分な発電が欲しいのであって、足りないのはまず困る。多過ぎてもただのムダ。貯めておくのも難しい。バッテリーの件は後で書くけど、揚水発電は一種の水力発電なので、自然保護などの理由で地元理解が得られないと作る以前に環境アセスメントさえ実施が難しい。

 

脱線した。再生可能エネルギーをメインに据えることの問題点はここまでつらつら書いた通り。参考資料はこちら。

https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2021/pdf/2_1.pdf

www.fepc.or.jp

 

話を戻す。

 

BEVに夢見てる層はよく「エンジン車はガラケーでBEVはスマートフォン」みたいな例えをするけど、全くの間違いである。

 

まず自動車の歴史を見てみる。

ja.wikipedia.org

最初の自動車は蒸気機関で動く蒸気自動車で、1769年にフランス陸軍の技術大尉ニコラ=ジョゼフ・キュニョーが製作したキュニョーの砲車であると言われている。この自動車は前輪荷重が重すぎて旋回が困難だったため、時速約3キロしか出なかったにもかかわらず、パリ市内を試運転中に塀に衝突して自動車事故の第一号となった。最初の自動車は蒸気機関で動く蒸気自動車で、1769年にフランス陸軍の技術大尉ニコラ=ジョゼフ・キュニョーが製作したキュニョーの砲車であると言われている。この自動車は前輪荷重が重すぎて旋回が困難だったため、時速約3キロしか出なかったにもかかわらず、パリ市内を試運転中に塀に衝突して自動車事故の第一号となった。

とまあ、最初の自動車は蒸気自動車である。それが18世紀。エンジン車はこう書かれている。

1870年、ユダヤオーストリア人のジークフリートマルクス(Siegfried Samuel Marcus)によって初のガソリン自動車「第一マルクスカー」が発明された。1876年、ドイツ人のニコラウス・オットーが石炭ガスで動作する効率的な内燃機関のオットーサイクルを発明すると、ゴットリープ・ダイムラーがこれを液体燃料を用いるガソリンエンジンへと改良して二輪車や馬車に取り付け、走行試験を行った。1885年にダイムラーによる特許が出されている。1885年、ドイツのカール・ベンツは、ダイムラーとは別にエンジンを改良して、車体から設計した3輪自動車をつくった。ベンツ夫人はこの自動車を独力で運転し、製造者以外でも訓練さえすれば運転できる乗り物であることを証明した。ベンツは最初の自動車販売店を作り、生産した自動車を数百台販売した。また、ダイムラーも自動車会社を興した。現在、ガソリン式自動車の発明者はダイムラーとベンツの両者とされることが多い。

19世紀である。そして最初の蒸気自動車からは約100年掛かっている。

 

一方の電気自動車。

ja.wikipedia.org

1830年代(1832年1839年の間に、正確な時期は不明)、スコットランドの発明家ロバート・アンダーソンが充電不可能な一次電池を搭載した世界初の電気自動車を発明した。

販売された初の電気自動車は、最初のガソリンエンジン車(1891年)の5年前に英国で登場した。1899年にガソリン車よりも早く初めて100km/hを突破するなど当初は有望視され、自動車の黎明期には蒸気機関内燃機関と動力源の覇権を争っていた。

となっている。つまり、電気自動車のほうがガソリンエンジン車よりも先に出た。

 

ではなぜ、先に出て動力性能もいいBEVが今世紀に至るまで主流になっていなかったのか。単純にバッテリーの性能である。現在売られているBEVだって、航続距離の問題もあるし充電時間も長い。ガソリンや軽油を給油するような時間で充電できれば航続距離の問題は軽くなるが、今は数時間単位とかで時間が掛かり過ぎる。

 

現在はハイブリッドもあり、ハイブリッド(HEV)もエンジンで動く上にある種の電動車なのでハイブリッドを切り離すためにICEという単語に置き換える。

www.itmedia.co.jp

クルマにおける内燃機関とは、一般的にいってガソリンエンジンディーゼルエンジンのことだ。エンジン内部の燃焼室でガソリンや軽油を燃やし、その燃焼圧力をピストンで受けて回転力に変換する動力装置だ。内燃機関は英語で、Internal Combustion Engineと呼ばれるので、略してICEなどとも呼ばれる。

 

ICE車がガラケーだとすると、大きくて重いバッテリーを積まなきゃいけなくてバッテリーが持たないから航続距離が短いBEVなんてショルダーフォンだよ。この例えはこれ書いてて思いついた。

shigeo-t.hatenablog.com

ja.wikipedia.org

DynaTac 8000Xは、形状や重量がレンガと同様だったため、brick phoneとユーザーから呼ばれることもあった

 

DynaTacはまだ持てた。BEVはレンガどころかショルダーフォンである。重すぎる。

middle-edge.jp

自動車から離れても利用できる車載・携帯兼用型自動車電話は、電電公社の民営化の年1985年9月に100型が完成しました。その名も「ショルダーホン」。これは重量が約3kgで、文字どおり、肩から下げて持ち運ぶことができ、自動車から離れても利用できる車外兼用型自動車電話です。

しもしも~

 

ではICEがフィーチャーフォンなら、スマートフォンに該当するのは何か。ハイブリッド(HEV)である。もっといいのはプラグインハイブリッド(PHV)である。HEVはそんなに大きく重いバッテリーを積まないから重くない。ICEが発電するから給油すればいいので時間も従来のICEと変わらない。PHVは少し大きいバッテリーを積むから少し重くなるけど、バッテリーだけじゃなくICEでも走るから短い距離はEV、長距離はICE車として使える。

 

BEVはモーター等の消費電力を下げて重いバッテリーが不要になるようにするか、バッテリーが革命的発展するしかない。両方できればいいんだけど。

 

あと、現状充電に時間が掛かるBEVが電力の供給の担い手になるとすると、いつ走るの?満充電でも航続距離短いのに。あと、集合住宅住まいの分はどうするんの?

 

現状のBEV見て、バッテリーとか関連技術の進化が遅い状況見て、BEVに未来を見るとかバカじゃないの?太陽光発電も以下同文。

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