Yahoo!がYahoo!スコアなるものを7月に開始するということで、あれこれ問題が出ている。
前のエントリはファミリーマートがTポイントから離脱すると発表後に書いた。
まずデフォルトで有効になっているオプトアウト形式であること。
「Yahoo!スコア」は、近年増えつつる信用スコア系のサービスで、事業者側にとっては本人確認の簡略化や取引リスクの軽減といった効果があるが、自分の意志で申し込んで利用する他サービスと違ってデフォルトでオンになっており、Yahoo! JAPAN IDを所有していれば、それに紐付けられた情報が自動的にスコアの作成に使われ、利用される仕組み。そのため、これを問題視するユーザーの間で、オフにするための設定画面のURL、およびその手順を共有する動きが拡散している。
オレもYahoo! JAPAN IDは持ってるけど、被害担当艦として使っている。Yahoo!にはメール本文内にある本名程度の個人情報は把握されていると考えているけど、それ以上は無いのでどうでもいいけど、ヤフオク!とか何かYahoo! JAPANのサービスを使っている人は気にした方がいい。
もう一つの問題はこちら。
信用行動 ヤフオク!における取引実績や評価、ショッピングでのレビュー回数、知恵袋での活躍度、Yahoo! JAPANへの支払い滞納の有無および回数、利用規約・ガイドライン違反の有無および回数、宿泊・飲食店等の予約キャンセル率、キャンセル連絡有無などの行動実績等
消費行動 Yahoo! JAPANが提供するEコマースサービス、Yahoo!ウォレット、Yahoo! JAPANカードなどの利用金額等
知恵袋での活躍度wwww 。信用行動の項目にロクなものが無い。滞納もガイドライン違反も、予約キャンセル連絡無しとか、人としてダメじゃん。確かに知恵袋スコアである。
高木浩光@自宅の日記 - ヤフーの信用スコアはなぜ知恵袋スコアになってしまったのか
消費行動のほうを見てみるとYahoo! JAPANが提供するサービスのみなので、Yahoo! JAPANにがっちりロックインされている人しかターゲットにならない。そんなにYahoo!だけで生活している人っているのか?
結局、滞納したりガイドライン違反したり、予約キャンセルの連絡をしないような人はYahoo!スコアでは恩恵を得ることはできないので近寄ってこない。大した行動情報が無いスコアなんて意味が無い。結局Garbage in, garbage out.である。ゴミを入れてもゴミしか出てこない。
これが企業相手ならまだわかる。
信用スコアリングも、例えば企業への融資とかみたいに需給関係が明確で、スコアリングされる側(この例では融資を受けたい企業)にも要求があるのであれば何の問題も無い。融資を受けたいのでスコアが上がるように努力もできる。なんだかわからないけど融資NGというよりは分かりやすい。
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) June 9, 2019
また、中国のような統制社会なら信用スコアも活用できるのだろうが、それは我々の望む世界ではない。
まあYahoo!を信用していないオレからするとどうでもいい話ですけど、ガチの利用者からしてもこういう話ですよ。
ヤフーの信用スコアによって利用者からのヤフーの信用度が落ちていくのは見てて面白い https://t.co/2KG2BJNYcw
— オウバク (@phellodendron) June 9, 2019
今回のようなGarbage in, garbage out.ではなくオプトインのサービスが出た時、その信用スコアについて再考する必要がある。