いい加減にしろ。
いつもなら年末に労働生産性の話が出るのだが、4月9日にNHKのニュースが出た。
『「日本はおもてなしの精神で手厚いサービスが提供され、』まだこんなこと言っているのかよ。労働生産性の数式見ればわかる通り、労働に対して売上足りないからだろ。 https://t.co/GAnw4XGbvk
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2018年4月8日
https://t.co/cdzqcDibKm にもあるように、サービス業はそもそもは『廃棄物処理業、自動車などの機械修理業、労働者派遣業、政治・経済や宗教などの各種団体』だぞ。どこにおもてなしが?
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2018年4月8日
で、相も変わらずいつも通り。
違うよ。労働生産性の算出式を見ろよ。
過去にも書いたのでコピペするけど、下記の通り。
簡単に言えば、労働生産性が高い=就業者数に対してGDPが大きい、あるいは労働生産性が高い=GDPに対して就業者数が少ない。労働生産性が低い=就業者数に対してGDPが少ない、労働生産性が低い=GDPに対して就業者数が多いである。単純な割り算。おもてなしとかそういう細かい話じゃない。多重下請とか産業構造とか安すぎるとか対価をもらうべきところでもらっていないとかそういう話。経営側の話であって労働者側の問題ではない。
過去のエントリはこちら。
そもそも日本生産性本部の会長さえ、この労働生産性の算出式を理解していない(いなかった?)んだから仕方ないのだが、ここまで毎回毎回繰り返されると、日本の労働生産性が低いのは、労働生産性の算出式さえ理解できないから日本の労働生産性が低いんじゃないかという気がしてきたぞ。
過去ツイートの一部抜粋もどうぞ(手抜き)。
労働生産性は(購買力平価で評価されたGDP)/就業者数だから就業者数が多い産業でGDPを稼ぐタイプの日本は労働生産性が低いのはある程度仕方ない。何言ってるんだか。 https://t.co/wE6OVfgygZ / “労…” https://t.co/EnKAaGAfMp #ネタ
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2015年12月20日
みんな労働生産性の算出式を見てからコメントしようよ。 https://t.co/wE6OVfgygZ / “勤勉にサービスしすぎるから生産性が低いのだよ!日本人は: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)” https://t.co/JxY0SkTIU6 #work
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2015年12月20日
【購買力平価(PPP)換算労働生産性】
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2015年12月20日
購買力平価(PPP)換算労働生産性 = (PPPで評価されたGDP)/(就業者数)
だぞ。労働生産性が高い国はどこも小国で少ない就業者数で稼ぐ産業構造。日本の場合、勤勉だから労働生産性が低いんだけど。
で、労働生産性低いなら、産業構造変えるしかないって議論にならないのは謎。
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2015年12月20日
さらに、「これから労働者不足だから、移民が必要」みたいな話になってるけど、日本にいる人だけでGDPを稼げる構造にすれば労働生産性は上がる。
ルクセンブルクみたいに少人数で稼ぐ業種・業態(例えば金融)に絞るとかすれば、画期的に労働生産性は向上するんだけどね。失業者も増えるけど。 >RT
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2016年12月19日
結局、国単位の労働生産性を上げるならGDPを殖やすか、就業者数を減らすしかない。そうだ、みんな就業しなきゃいいんだ(それはそれで問題あり
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2016年12月19日
また、「オレの考えた生産性」か。GDPの算出方法、労働生産性の算出式を見て、それでもこう思うかどうか考えるべき。 / “サービス業の生産性が低いのは『おもてなしの精神』が原因じゃない? - ゆとりずむ” https://t.co/vpR9mSY1ql #ネタ
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2016年12月25日
今年の場合、労働生産性の話で2008SNAに触れていなかったら、それだけで読む価値無いじゃん。2016年版は2008SNAで出したGDPでも労働生産性を出しているんだから。
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2016年12月25日
何度もブログで書いているけど、労働生産性を上げるなら、客から金をいっぱい貰えよ https://t.co/pPGDh1CZnv そういう計算式なんだから。死ぬほど働かせてもほとんど上がらねえよ。
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2017年4月28日
労働生産性は結局産業構造の影響の方がデカいのに。そこを見ないで他の要素を見ても、なんだそれって話しかできないだろ。
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2017年6月7日
本体でもコメント欄でも算出式に言及している人がいてよかった。式を見ないで「オレの考えた労働生産性」「わたしの考えた労働生産性」ばかりでは意味が..「あのイタリアをも下回る…労働生産性がG7で最低の国はどーこだ?←過剰なおもて..」https://t.co/vN4EyF91xz
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2017年10月9日
労働生産性はGDPを就業者数で割るので、日本のように製造業で多くの雇用がある国は低めに出ます。ルクセンブルクみたいに金融で少人数なら労働生産性は高くなります。残業だとかは誤差の範囲です。 https://t.co/vsBEU36kPI
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2017年10月27日
全く別の観点(ライフワークバランスとかワークシェアとか余暇における消費とか)で残業は減らすべきだけど、産業構造的に労働生産性が低めに出るのに「残業ガー」とか「サービスし過ぎ~」とかは良くないです。
— ꧁🐶꧂ (@shigeo_t) 2017年10月27日
そんじゃーね。
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