文字数が多くなり過ぎたので分割した後編。
このエントリを書くきっかけとなった元ツイートはこちら。
「普段料理しない人でもできる簡単料理!」とか言ってる人には是非、次の条件でどんなレシピ出してくるか聞いてみたい
— ちゃっぴー Ph.D. (@takky_ochappy) 2018年2月4日
・包丁使用不可(ざく切りより上の技術がないため)
・大さじ、小さじ計量不可(持ち合わせていない)
・あくまでも一人前(余らすのナシ)
・作業時間30分以内
どう考えても冷食一択
冷食一択ではないところを示していく。条件面は前回と同じ。
そして、メニューは予告済。
- 昼食 丼もの+サラダ+スープ
- 夕食 パスタ+メイン+サラダ+スープ
昼食
主食
一食くらい米を入れておかないといけないだろう。昼食を米飯とする。でも一食分炊くのはめんどくさい。
オレはまとめて炊いて重さを測って小分け冷凍するけど、「普段料理しない人でもできる簡単料理!」にはそんな都合の良い冷凍ごはん一食分は期待できない。冷凍食品じゃなきゃいいはずなので、これを使う。
というわけでお手軽な目玉焼き丼。材料は下記。
- パックごはん 1食分
- 卵 2個
- 黒コショウ 少々
- サラダオイル 少々
- 醤油 適量
「普段料理しない人でもできる簡単料理!」なので、あまり装備には期待できないが、まあテフロン加工のフライパンかフライパンが無くてもテフロン加工の鍋はあるだろう。浅めのほうが調理しやすいけど。あと、テフロン加工ならフライ返しが無くても菜箸があればいい。
手順は簡単。でも、全体の順番としてはサラダ→主食とスープを並行で。
- フライパンにサラダオイル少々。
- 着火。強火で行け。
- パックごはんをレンジへ。
- 少し煙が出そうな感じになったら卵を割って入れる。目玉焼きになるように場所決めをして中火に落とす。
- ごはんを丼に移す。
- 白身が固まったところで目玉焼きをオン・ザ・ライス。火は消すべき。
- 食卓に運んで醤油をひと廻し。
サラダ
包丁を使わない仕様なので包丁なしでもイケる構成で。材料は
- レタス、サラダ菜、ベビーリーフとか 適量
- プチトマト 適量
- マヨネーズとかドレッシングの類 適量
以上。
レタスやサラダ菜は洗ってちぎって盛り付けるだけ。ベビーリーフなら洗って盛り付けるだけ。 スピナーあると早いけど、「普段料理しない人でもできる簡単料理!」なので多分無い。オレは置き場所の関係でスピナー買ってないけど。そんなわけでスピナーが無ければザルで水切りでもいいし、ザルが無くてもキッチンペーパーに水を吸わせてもいい。
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スープ
昼食での一番の手抜き。まあ、好きな味を買っておけ。
- カップスープ
- 熱湯
主食が目玉焼き丼なのでたまごスープじゃない方がいいと思うし、朝はコンソメを使っているのでコンソメ系じゃないほうがいいと思う。
洗い物
朝よりはちょい多め。使った食器+フライパン+フライ返し+サラダに使ったボウル・ザルの類。
夕食
夕食はパスタ+メイン+サラダ+スープ。作業時間は10分くらいで、調理時間全体としては15分から20分くらい。
手順的にはパスタ茹で始め→サラダとスープ→パスタ仕上げ→メイン。「普段料理しない人でもできる簡単料理!」でガスレンジやIHが2口使えると思わないほうがいい。1口でも作れる手順と料理にする。
パスタ
材料は下記。
- スパゲティ 1.6mm 一人分
- パスタソース 一人分
- オリーブオイル
- にんにくチップ 少々
- 輪切り唐辛子 少々
レトルトは冷凍食品じゃないもん。で、オレはこのシリーズのポモドーロをお勧めする。麺は結束タイプならちょうど一人分。測らなくてもいい。結束タイプじゃない場合、乾燥させたペットボトルに麺を差して、ちょうど一杯のところが一人分。
茹でる鍋とフライパンが必要になるわけだが、「普段料理しない人でもできる簡単料理!」で今後徐々に料理していくのであれば下の鍋をお勧め。
湯沸かし量が少なくていいので短時間で茹で始められ、湯切りのあとそのまま炒められるので鍋とフライパン両方を用意する必要が無い。鍋を用意するのあれば麺の大きさ以上じゃなければならないので、大きい鍋を用意するくらいならこれでいい。
手順は簡単。一応、鍋とフライパンの手順。あと、茹でる時の塩は無くてもいいのよ。
- 水(適量)とパスタソースのパッケージを入れ着火。強火。
- 沸いたところでパスタソースを取り出し、麺投入。
- 6分経ったらざっと湯切り、パスタ側ににんにくチップと輪切り唐辛子を混ぜておく。
- フライパンを火に掛け、オリーブオイルを入れパスタ投入。
- 水分が飛ぶくらい炒めたら器へ。
- パスタソースなどを掛ける。
少しゆで汁が残っているのが望ましい。乾燥しているにんにくチップと輪切り唐辛子を使うので。あとお好みでチーズとかを用意しておくとよい。買いやすいのは多分コレ。
サラダ
材料と手順は昼と同じ。トータルの順番とするとパスタ用の湯沸かしを始めたところでサラダを作り終わると、ボウルを共有できる。
昼と味を変えたかったらドレッシングをチェンジ。
スープ
昼食と同じ。お湯が必要。コンロが一口でケトルが無いなんて場合は、ちょっと野蛮だけどパスタ茹で用のお湯が沸いたところでコップなどで汲めばいい。
メイン
なんか肉かなにかを食べたい感じである。でも肉の場合、ちょっと包丁を使いたい局面がある。筋切りとか。そこで今回は魚。しかも包丁いらず。
順番的にはパスタ炒めが終わった後。なのでフライパンは洗わずに、そのまま火を点けオリーブオイル投入。初心者でも確実に火を通すためには少し油多め。ここにバターをプラスすると風味がいい感じなのだが、まあオリーブオイルだけでいい。パスタからの流れなのでオイルの種類は変えない。フランベもしない。
- オリーブオイルを投入し、中火。
- 切り身を洗ってキッチンペーパーで拭く。ウロコも洗い落とす。切り身で売られている場合、ウロコはあまり残っていないような気がする。
- 気になるところがあったら摘まんで取る。
- フライパンがパチパチ言い始めたら切り身を投下。
- 両面しっかり焼く。フライパンを傾けてオイルを集めて揚げるようにすると短時間で火が通る。
- お皿へ。
洗い物
使いまわすので昼と同じくらい。使った食器+フライパン+フライ返し+サラダに使ったボウル・ザルの類。
まとめ
毎日これじゃ飽きると思うけど、まだ色々手抜きメニューはある。生麺の塩ラーメン+野菜炒め用のカット野菜で、麺と野菜を同時に茹でちゃうとか。
というわけで、ガスコンロやIHが一口でも作れるように手順を分解してみた。装備も通常調理する人よりも劣っている想定。
実は、今リバイズしている論文(こないだ別府に行ってきたヤツ)は、3本のレシピ動画を見て、別のレシピを作れという実験をしたもの。通常のレシピにせよクラシルのような動画料理レシピサイトにせよ、材料や手順や必要な技術は分かるけど、各家庭で異なるインフラ(調理台の広さ、レンジの口数、他)とか、道具(鍋、フライパン、ボウル、ザル、フライ返し、トング、菜箸、他)についてはあまり言及が無い。そこが一般に「普段料理しない人でもできる簡単料理!」が難しい理由でもある、というのが弊社内の結論。料理しない人には「ささがきに切って水にさらしたゴボウ」というレシピ文を見ても、たわし、まな板、包丁、水を張ったボウルが必要、水切りにはザルが必要、もちろんボウルの置き場所も必要、とはすぐにはならない。
今回は技術もほぼ不要、インフラも道具も置き場所さえ最小限で、イベントはほぼ記載されているという点でも「普段料理しない人でもできる簡単料理!」と言っても過言ではないと思う。異論は受け付ける。