小学生の頃、口の両端を指で広げて「学級文庫」と言う(言わせる)遊びがあった。流行ったというほどではないけど、割とやった(やらせた)ことがある人は多いと思う。
そんな遊びとは関係なく、株式会社文藝春秋の社長がおかしなことを言っている。
国内の図書館関係者が集まる全国図書館大会が13日、東京都内で開かれ、文芸春秋の松井清人社長は、都市部の図書館での文庫本の貸し出しが目立っているとして、「図書館は文庫の貸し出しをできればやめていただきたい。これはお願いです」と述べた。
(中略)
文庫くらいは自分で買うというマインドが作られることが大事」との意見を示した。
確かに図書館は無料の貸本屋ではないので、売れ筋の文庫本を大量に仕入れて貸すのでは図書館の存在意義が問われる。一般に所蔵が難しい専門書などの購入・所蔵のほうがプライオリティは高いだろう。特に地方の図書館では、その地方でしか刊行されないような書籍を確保しておく責務がある。
ただ、文庫が売れない理由は図書館だろうか。
文庫本が買ってもらえない理由はスマホ(の通信料)ではないのか?もっと言えば、本を読める世代にもっと金銭的な余裕を持ってもらうとか、もっと入手しやすくする(電子書籍・金額)とか、本を読む文化を作るとか、普及に向けてやることあるんじゃないの?図書館は敵なの?味方じゃないの?ある本を読んでもらって、その分野のあるいはその作者の他の作品を買ってもらうんじゃないの?
なんか、あれこれ縛ったせいでシュリンクしていく音楽業界の後追いをしているように思える。