寝坊したので40分で書けるものを書く。
選挙に勝てば総理大臣になりうる野党第一党の党首として、この発言は党首に向いていない。いや、同じ内容の発言なら一般人に対しても批判する。エアリプのキャプチャで申し訳ないが、実際に批判している。
党派性の問題でもなく、氏の二重国籍の問題も関係ないので、この件で党派性や二重国籍の問題を持ち出して批判する人も批判したいけどね。筋が悪い。
「TPPがどのような方向になるのか、大変関心が高いと思っている。このことは国会での今後の質疑において、私自身も質問に立って、どのような対話があったのか、トランプ次期大統領がどのようなお考えをお持ちだったのかを明らかにする」(民進党 蓮舫代表)
民進党の蓮舫代表は、安倍総理がトランプ氏との会談内容について非公式だとして、詳細を明らかにしなかったことを「残念」だとした上で、安倍総理の帰国後、国会で自ら質問に立ち、トランプ氏との会談内容について追及する考えを示しました。
まず時間軸を把握しているのだろうか。
現在USはオバマ政権。来年の大統領就任式が執り行われる2017年1月20日(現地時間)までは、トランプ氏・トランプ次期大統領であって、法的には大統領としての行動はできない。義務教育内で習う範囲だろこれ。
TPPのスケジュールについては、この記事がわかりやすい。
日本やアメリカなど12か国が参加したTPP協定の署名式は、日本時間の2月4日、協定文書のとりまとめ役を務めたニュージーランドのオークランドで行われました。各国は、現在、協定の発行に向けて国内手続きを進めています。
TPP協定は、署名から2年以内に参加する12の国すべてが議会の承認など国内手続きを終えれば発効します。しかし、2年以内にこうした手続きを終えることができなかった場合には、12か国のGDP=国内総生産の85%以上を占める少なくとも6か国が手続きを終えれば、その時点から60日後に協定が発効する仕組みになっています。
日本のGDPが17.7%、アメリカが60.4%と、この2国だけで加盟国の全体の78%に達するため、日本とアメリカのほかにGDPが比較的大きな4か国が手続きを順調に終えれば、TPPは2018年の4月に発効することになります。
来年1月20日まではTPPを推進するオバマ政権なんだから、批准に向けて粛々と進めるというのがごく当たり前の手続き。トランプ政権になり、トランプ政権がTPPの会議体にどのような働きかけをするのか、通商代表を引き揚げさせるのかなどを見極めるしかない。上に書いた通り、トランプ氏はまだ大統領としての行動はできない。
また、大統領の意向が仮にTPP反対だとしても、大統領の意向だけでなんでも決められる独裁国家ではないので、上院下院でTPPについて採決が必要。
そして決定的に向いていないと考えるのはこれ。
【安倍・トランプ会談】民進党・蓮舫代表「何をもって信頼できるのか? 詳しく説明する義務」と注文 - 産経ニュース
- [ネタ]
外交にはプロトコルがあってだな、ああいう会談をやったら、とりあえずこんな感じのステートメント出すもんだろ。ヤベェと思ってもヤバいですって言えないだろ、友好国なんだから。
2016/11/18 12:07
まだ就任前、秘密の会談、これから4年間良好な関係を構築していかなければならない、同盟国・友好国であるという4つの条件のもと行われた会談で、仮にヤバいと思っても「ヤバいです」と言うのはアタマオカシイだろ。秘密の会談の内容をペラペラしゃべるのもアタマワルイだろ。
これが敵対している国家相手なら話は違う。決裂したなら決裂したと言うだろうし、言わざるを得ない。
逆に言えば同盟国・友好国相手に就任前の状態で、「〇〇が問題だ」「信頼できない」などの発言をすれば、同盟関係・友好関係は確実に揺らぐ。揺らぐという程度では済まず、決裂する可能性さえある。そんなに戦争したいのかよ。
日本国内での発言も、報道されれば日米の関係性から米国側でもほぼリアルタイムで入手可能だろう。会ったあと、よそで「あいつは信頼できないぜ」とか言って、それが相手にも伝わるような状況なら、そういう発言をする奴のほうが信頼されないだろう。
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なんか最終的には人間としてどうかというレベルになったような気がしないでもないが、野党第一党がこんな感じだと国民が不幸なので、何とかしてほしい。