いろいろやってみるにっき

てきとーに生きている奴の日記

古いエントリのサムネイル画像がリンク切れになってたりするけど、チマチマ修正中


犬だよ

今週のお題「犬派? 猫派?」

 

使っているアイコンの通り、犬好きである。ただし、限定条件が付く。

 

子供のころから犬といっしょだった。そして犬は嫌いだった。飼い犬に手を噛まれた。3歳の頃である。当時多かったスピッツの雑種である。父の最初の持ち家だった。キャンキャンうるさいし、オレには懐かないし。完全に下に見られていた。

一軒家から引越をして、少しのあいだ犬がいない生活が続いた。再び犬を飼うようになったのは祖父の家に同居するようになってからである。まず、最初がグレートデングレートデンは少しの間預かっていただけで、数か月間の滞在だった。名前はロン。

ロンはおとなしい犬で近くに寄ることはできた。しかし、4本脚で立つと当時小学2年生でクラスの中でも一番チビだったオレよりも背が高かった。体格差が大き過ぎて散歩などは無理だった。もともとおとなしい犬種ではあるが、大きいことそのものも問題である。普通の犬小屋では近所の子供がちょっかい出しただけでも、大問題となりかねない。じゃれたつもりでも大打撃という事もあるうる。そこで、グレートデンが快適に暮らせるサイズの犬舎を父が建てた。

 

次にやってきたのは北海道犬の白い犬。祖父によってコロと名付けられた。コロコロしているからという理由だった。祖父にはあまりネーミングセンスは無いと思う。ちなみにオレ兄弟全員の名前の名付け親でもある。

コロとは仲良くなれた。初めて犬が好きになった。毎日朝夕の散歩も兄とオレの分担になった。コロは熊を倒せるような北海道犬であるため、小学校低学年のオレにはちょっとパワフル過ぎた。グレートデン用に建てられた犬舎に後釜として入った。中を元気に飛び回っていた。比喩では無く飛び回っていた。大人が入っても余裕がある頭上高を持つ犬舎で、天井にタッチするくらいジャンプしていた。さすが熊を倒せる北海道犬である。あと、当時は人の残り物を食べてもらっていたのだが、母が残りものじゃなくケーキをあげたらケーキ大好きということが判明。今なら犬には大ダメージということがわかるが、母はたまにケーキをあげていた。コロもレンタル移籍だったようで、しばらくするとよその家に貰われていった。

 

次にやってきたのは秋田犬の虎柄の母犬。祖父によってモクと名付けられた。モクモクしているからという理由だった。祖父にはあまりネーミングセンスは無いと思う。ちなみにオレ兄弟全員の名前の名付け親でもある。

モクはおとなしい犬だった。散歩はとても楽になった。北海道犬のコロよりも1.5倍くらいなのに、散歩の時に引っ張られて困ることはなくなった。そして母犬と書いた通り、しばらくすると子供を産んだ。秋田犬の(人間側の)世界はいろいろ大変らしく、母に当時の事を聞いてもあまりはっきりとしたことは言わないのでよくわからないが、血統証付の犬が血統証付の犬との交配で産んだ血統証を付けられる犬ということだった。天然記念物が家にいたことになる。

  秋田犬 - Wikipedia

ちなみにモクは亡くなるまで家で飼っていてその後も2度ほど出産した。実家に帰れば写真やネガがあると思うんだが、↓の感じで秋田犬としてはしゃきっとしていない系の顔だった。

http://www.flickr.com/photos/134446806@N06/21363233866

photo by magdawojtczak

 

モクの息子・娘にあたる子犬は数頭生まれたが、メスを一頭だけ残した。名前はチロ。命名理由はよくわからない。祖父にはあまりネーミングセンスは無いと思う。ちなみにオレ兄弟全員の名前の名付け親でもある。なお、血統証上の名前は龍虎号だった。メスなのに。こちらは父の命名。ネーミングセンスもDNAに刻み込まれるんだろうか。

 

チロが生まれたのは小4から小5の頃だった。亡くなるまでずっと飼っていた。長生きして、17年生きた。秋田犬の寿命は一般に11歳~15歳である。

オレが犬好きと言えるのは、このチロとの記憶が中心である。

秋田犬の虎柄は一般的にはねこのキジトラと同じくらいの黒さである。ところがこのチロはかなり色が白っぽい。成犬に近くなってからは展覧会にも出していたが、チロと同じくらいの毛色の犬は展覧会では見なかった。秋田犬の毛色は白、赤(と呼ばれる薄茶)、虎の三種類。チロは虎柄ではあったがどれでもなかった。

とにかく頭のいい犬だった。きちんと鍵を掛けていないと、犬舎の扉を鼻先で細かくつついて留め金を開けて遊びに行ってしまうし、戻ってきてエサ出せ散歩に連れていけと催促するし、普段はだらけているクセに展覧会に連れていくときちんと立つし。秋田犬は尻尾をきちんと巻いていることがいい犬の条件の一つなのだが、家ではほとんどだらんとしていた。モクやチロの弟のチビなど大体3頭いることが多かったのだが、教えたことはすぐできる、言うことを聞くとかだけでなく、やっぱりチロだけ何か別格だった。来客の時に他の犬が吠えても、一度来てウチの人間と会話した人やその人の車は覚えていて、二度目からは吠えなかった。

ちなみにチビの命名理由は小さかったから。子犬なんだから小さいのは当然なのだが。そして、実家で飼った秋田犬の中では、最も大きくなった。オスだったせいもある。祖父にはあまりネーミングセンスは無いと思う。ちなみにオレ兄弟全員の名前の名付け親でもある。

 

チロは車に乗るのが大好きだった。展覧会に出す時もそうだが、あちこち遊びに行くときに車に乗せて一緒に遊びに行くこともあった。車に乗ると、窓を少しだけ開けてそこから鼻先を出していた。車のドアが開いていると乗りたがる。「今日はどこにもいかないよー」というとつまらなそうにこちらを見て、車から離れるようなやつだった。

 

高校を卒業して家から離れるまで、オレがほとんど面倒見ていた。中学高校の頃は軟式庭球部で練習で遅くなったりもしたのだが、朝夕の散歩はオレが連れていっていた。朝の散歩で遠出したがって、中学校に遅刻したことも何度もあった。普段言うことを聞くくせに、遠出したいときは首輪が抜けるように後ずさり。

 

イヤなことがあった時や親に怒られた時、なぐさめてくれる奴だった。犬舎に行ってあれこれこぼすと黙って聞いてくれ、顔をなめたり体を寄せて来たり。

 

高校を卒業して家を離れても、休みの時に実家に帰ると喜んで迎えてくれた。足音で判断できるようで、犬舎の中で飛び回っていた。散歩に連れていくと、やっぱり時々遠出したがった。「変わんねーな」って言うと、後ずさりを一回やめて体当たりしたりした。

長生きしてくれたので、就職してからも帰省時に迎えてくれた。秋田犬としては実家で飼った最後の一頭でもあった。「死んだよ」と連絡を受けた後の帰省で、犬舎を見ていつものように迎えてくれるチロがいなかったのは悲しかった。ああもう会えないのかと思ったのだが、急に現実を突き付けられた感じだった。

チロの写真やネガも実家にはあると思うが、手元には持っていない。似た雰囲気の(異なる犬種の)犬の写真をPCの壁紙にしていたのだが、どこかにいってしまった。見つけたらここに貼る。

<20160327 10:26追記>発掘した。犬種も柄も違うけどやっぱり雰囲気が似ている。2009年6月撮影かー。NASが壊れてデータ飛んだ時期だ(>_<)

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</追記>

 

そんなわけで、大きくて鼻先が通っていて頭がいい犬が好きである。アイコンはレトリバーだが、レトリバーとかボーダーコリーとかがいい。秋田犬もいいんだけど、多分確率的にチロと同じような頭のいい犬には会えないと思う。

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犬を飼いたいと思いながらもIT業界で不規則な生活では、きちんと面倒を代わってくれる家族がいなければ難しい。結局、この先も犬を飼うことは無いんだろうなと思う。

 

そんなわけでねこをもふる日々である。友達になったねこオンリーだが。

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ネコのキモチ解剖図鑑

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