人工知能ブームの再来とともに現実味が出てきた自動運転車。便利だし、きちんと仕上がって来れば人間が運転するよりも安全になるだろう。人間のように危険を冒して飛ばしたりはしないだろうし。
色々考えてみたんだけど、公道を走ってよい自動車を自動運転車に限定する法律ができたら、自動車の売れ行きの何割かは減るんじゃないかと思える。お仕事の車や通勤などでほぼ毎日使う車の場合はこれまで通りだろう。自動運転車の進化とともにモーダルシフトが日本全国津々浦々まで実現できるとは思えないし。しかし、週1~2しか乗らない車を買っていた層は車を買わなくなるんじゃないだろうか。
すでに車に対する意識はオレが子供の頃に比べると大きく変わっていると思う。
ちょっと引用する。画像なのでそのまま画像を引用。
20歳くらいの頃はお金が無くて買えなかったけど、すごく車を買いたかった。大学生だったんで特に車が必要な用は無かったんだが。大学への通学も、キタキツネが出る坂道を上り下りするだけだったし、バイト先も自転車があれば楽かも程度の徒歩20分。
幼児の頃、国道沿いの自営の店先にパイプ椅子出して座り、道行く車の名前をずっと当てていっていたらしい。20歳で車が欲しいのは当然。今でも道路を走っている国産車は100%、輸入車はクラシックカーやアメ車の一部を除けばほぼ90%車名が分かる。スーパーカー世代より年齢は上だけど、自動車好き。
でも上の表やグラフを見れば、今の若者は車に興味がない方が過半。
自動運転車が実用になるよりさらに先、自動運転車以外は公道を走ってはいけないということになったら、趣味性の車はかなり売れなくなるんじゃないだろうか。趣味で一括りにすると話が分かりにくいので、大きく2つに分けて考えたい。
A)車の運転や所持そのものが趣味
B)趣味や家族サービスに供するための車
B)は他に目的があって自分や道具や人を運ぶ、移動するための車。B)の用途の比重が大きいミニバンやSUV、ワンボックスなどは、多少売れ行きに影響があるかもしれないが、それがプラスなのかマイナスなのか読みにくい。自動運転必須なら、高齢者でも安全に車を利用できるわけだし、自動運転の精度によっては、現在運転免許を取得できない低年齢の子供だけでも利用していいことになるかもしれない。でも週1,2回程度の利用ならレンタカーやカーシェアでもいいことになる。そんなわけでプラマイは読みにくい。
一方、今まで運転や所持に意味があったA)の車は、大きく減りそうな気がする。セダンにせよ、クーペにせよ、自分で運転しているからその車である必要があるわけで、自分で運転しないなら、車のエクステリアなんて意味が無い。「車が趣味」が成立しなくなる可能性がある。車が自動で運転されるなら、タクシーほどの意味しかない。タクシー会社や個人タクシー事業主以外、(運転手付きで)タクシーを所持する人がいないように、車を所持する意味が見いだせない。オレ自身、車は買わないと思う。
EVはすでに自動車産業への参入障壁を下げている。内燃機関よりもモーターのほうが、部品の調達も車の製造も容易。EVやFCV(燃料電池車)は自動運転との親和性も高い。大きなトレンドとしてEV/FCV+自動運転の方向に行きそうである。しかし法令によって人間の運転者が公道から締め出されるような未来が来たら、自動車産業は儲からない時代に入るかも。
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