家から歩いて2分程度のところにある大きいコインパーキング、地主が変わったのかどうかは分からないが、先月末に運営会社が変わった。工事で10日くらい休業していた。
以前は入場ゲート1か所、出場ゲート1か所で収容台数は50台くらいだった。入場ゲートで駐車券を受け取り、出場ゲートで駐車券を精算機に挿入し精算するタイプ。入場ゲートも出場ゲートも、広い通りである新横浜通りに接していた。なお、向かいには機械式タワーパーキングが最大料金1,000円と安く運営されているが、中央分離帯があり、このコインパーキングがある側からは物理的に右折入場できない。
このたびの運営会社変更で大きくモデルチェンジ。ゲート式では無く個別に駐車板が取り付けられた。
広い敷地は2つに区切られ、それぞれに入出場口(もちろんゲート無し)に変わった。1つの入出場口は以前の入場ゲートの場所だったが、新設の入出場口は細い一方通行の道路に設置された。
このたびの変更で収容台数は8つほど増え、57台収容になった。写真の51~68番車室のほうが新横浜通り沿い、1~41番車室は細い一方通行の路地から入場するエリアである。
朝の散歩で通る時、前よりガラガラだなあとは思っていた。かつては夜間に停めている車も10台くらいはあった。今は2~3台程度。といったわけで、今までなら混んでいる時間帯である土曜日の夕方に行ってみた。場所的には土曜・日曜の夕方が最も混む場所である。徒歩圏内にダイエーやドン・キホーテ、横浜ビブレなどがある。横浜駅西口からの広い通りを挟んでいるが、同じ町内(神奈川県横浜市西区南幸2丁目)である。以前は東急ハンズも近かった。東急ハンズがモアーズに移ってからは、駐車場需要が少し減っている地域だと思う。
やはりガラガラである。厳密にいえば、新横浜通りに接した51~68番車室は今までよりも混んでいる。空き4台といったところだろうか。
しかし仕切られた1~41番車室は41台収容できるのに、6台しか停まっていなかった。トータルで見ると大惨敗だろう。下の写真で見えている正面の車の1台は別の(隣りの)コインパーキングである。地面に個別車室の区切りの跡が見えるので、改装直後であることがわかるだろう。
理由は簡単である。ウチの近くは一方通行と右折禁止が多く(たまに右左折禁止や直進禁止も)、そういう規制情報を知らないと、行きたい場所にたどりつけない。この1~41番車室のほうはそういう場所に入出場口を取り付けている。写真の正面の3台のうち、1台は隣のコインパーキングと書いたが、写真手前の件のコインパーキングと隣接するコインパーキングの間には一方通行の道路があるが、進行方向は写真左から右、新横浜通りに出ることはできても、一方通行のため入ってくることはできない。写真手前の件のコインパーキングは、写真では見切れているが入出場口は左、一方通行が解除された行き止まりの路地の途中に設置されている。行き止まり(堤防が見える)なので、多分心理的に入りにくい場所に当たる。車で走って入ってくると手前に存在する(写真だと先に存在する)、細い路地に前から設置されているコインパーキングはほぼ満車なのはそのせいもあるだろう。日中の料金はほぼ同じだったはずなので、新たに設置された入出場口ではなく、従来から設置されていた小さいコインパーキングに停める理由は心理的に入りにくいという事以外説明つかない。実際の入出場口は下記の看板が用意され、広く入りやすい入出場口となっている。
これはもう大失敗である。収容台数を増やしたのに利用台数は逆に減っている。土曜日夕方の利用率でいえば80~90%台だったものが、30%台の利用率である。平日日中も元は60%くらいの利用率だったが、多分今は20%台の利用率である。
いままでは新横浜通りに面しているという利点が大きかった。収容台数を増やすために通路を潰し、新横浜通りに接しない場所を取った。しかもその新横浜通りに接しない場所のほうが41台収容ということで広い。でもガラガラ。
あと、上の写真でも分かる通りオールタイム20分/200円なので、夜間は明らかに値上げだと思う。以前は深夜料金は安く(たしか60分で100円)、一晩泊めてもなかなか1,000円いかなかったはずなので。今だと100分で夜間最大1,000円に到達してしまう。
まさかこんな簡単に経営判断ミスが分かる事象があるとは。地主が変わっているかどうかは分からない。地主が変わっていないとすると、多分変更後の運営会社の提案に乗って以前の運営会社との契約を満了させ、変更後の運営会社が改修したんだろう。変更後の運営会社は「収容台数を増やしてもっと儲けましょう」とか言ったんだろうか。確かに収容台数は増えたけど、実入りは減ってるよコレ。パッと見て分かるくらいに。半減以下レベル。
元々一番混む土日夕方でさえ満車にならないくらいなのに、なんで大通りに接するという利点を放棄してまで収容台数を増やしたんだろう。いや、オレは2つに分けるっていう看板を見た瞬間にヤバいと思ったけど。シロウトでもわかるだろ、そんなこと。
通路を潰して収容台数を増やすという判断が、地主によるものか運営会社によるものかは分からないが(契約形態も固定なのか売上のn%なのか分からない)、明らかに誰かの経営判断ミスである。
いやあ、そこらへん歩いていても勉強になるなあ。
実践コインパーキング事業―事業の魅力、経営の実態と法的諸問題の解決 (不動産実務シリーズ)
- 作者: 野坂弦司,立川正雄,出口和生
- 出版社/メーカー: にじゅういち出版
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 16回
- この商品を含むブログを見る