いろいろやってみるにっき

てきとーに生きている奴の日記

古いエントリのサムネイル画像がリンク切れになってたりするけど、チマチマ修正中


LINE株式会社はレピュテーションリスクを軽視し過ぎ

昼寝し過ぎた(挨拶)。

 

LINE株式会社はコミュニケーションツールのLINEを主たるビジネスとしている割に、コミュニケーションが苦手のようだ。

 

LINEが韓国政府からの盗聴(Wiretapping)云々の記事に反論: やまもといちろうBLOG(ブログ)に纏められているように、現在2つのヤバめの案件が持ち上がっている。

(1)ID乗っ取り・金銭被害

LINEのID乗っ取り 警視庁が情報収集 NHKニュース

LINE乗っ取り問題、警視庁が情報収集 :日本経済新聞

(2)韓国傍受問題

韓国国情院がLINE傍受:FACTA online

ところがLINEの公式サイト(http://line.me/ja/)もLINEのLINE公式ブログも全くの平常運転。こういうときは平壌運転って書いておけばいいんだっけ?(2014/06/19 2:00現在)

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ついでにLINE株式会社のトップ画面。やはり平常運転。

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あまり企業コミュニケーションについて金も人的リソースも掛けられない中小・零細企業ならともかく、クライシスマネジメントの専門家を雇うことさえ可能な大企業が、こんな状態というのが信じがたい。ましてやLINE株式会社の主要事業はいずれもコミュニケーションツール(LINE,NAVERまとめ)。あり得ないw。あり得な過ぎて草不可避ww。

 

この手の問題が起きている時は、企業サイトトップに告知・注意喚起をメインに掲載する(あるいは告知・注意喚起のみにする)手法はすでに90年代後半から2000年代初頭には確立している。詳細はニュースリリースページなどに載せたりする。なんらかの問題が発生していること・その問題に対応していること・お詫びなどを掲載することで、企業としての姿勢を示すもの。特段優れた対応というわけではなく、ごく基本的な動作。ニュースなどで報道されると企業サイトに情報を見に行く人間は多いわけで、普段と対応を変えておくことで無用の二次的トラブルを防ぐ意味合いもある。

 

今回は問題(2)については社長ブログでステートメントが出ている。

本日報道の一部記事について : LINE株式会社 森川社長ブログ

記事では、LINEシステム自体ではなく、外部との通信ネットワーク上に関して傍受があったとされていますが、LINEはシステム内であってもシステム外の通信ネットワーク上であっても安全です。LINEの通信は、国際基準を満たした最高レベルの暗号技術を使って通信されていますので、記事に書かれている傍受は実行上不可能です。

 

また、報道内容にはLINE内のデータが他社に漏洩した旨の記載がありますが、全くの事実無根です。

こういうときは「実行」じゃなくて「実効」ね。あと、傍受されているとしても「暗号化されている状態である」かどうかを示さずに、暗号が「最高レベル」とか書かれてもw。「最高レベル」ってことはAES 256bitあたりだと思うので、149兆年解読時間が必要(現時点のマシン速度)だけど。復号できる状態で傍受されたら大丈夫じゃないじゃん。

 

添削はさておきこの社長ブログ、LINE公式サイト・LINE公式ブログ・LINE株式会社トップのいずれにも分かる場所にリンクが無い。どうなっているのよ。書いた時刻もないし。

普通社長がコレ書いて社長ブログに載せたら、夜中でも広報叩き起こして企業サイトトップなど、自社の主要なサイトに連携するもの。この会社はちょっとやばいよ。こういう企業のサービスを使うのはちょっと危機管理能力に欠けると思われても仕方ない。たわいないコミュニケーションだけならともかく、何か秘匿性を保ちたいデータのやりとりをしたり、ビジネスしたり、買い物したりとか、狂気の沙汰だし太っ腹過ぎる。

 

アプリやサービスとしてのLINEの客層はまあアレなのであれなんだけど(やばい、そのものずばりの単語を書くことが躊躇われるw)、いくらこういうことを気にしない客層とは言え、報道が増えてくれば不安感を持つ。その時に何も公式情報が無いことはレピュテーションマネジメント的にまずいだろ。ブランドエクイティも大きく毀損するし。ユーザでもない(恐ろしくてつかえまへんわ)オレごときが心配しても仕方ないが、こういう客層だからこそ一気に動くよ。うわさで。こういう客層だと、きちんと情報収集しないしデマでもなんでも信じたい情報を信じるし、合理的判断じゃなく感情で動くよ。

 

LINEの客層については、お約束のGoogle Playのレビュー。今日はいつもよりかなりまとも。それでも最強とか意味不明だし、要望あるけど星5つとかw。

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ということでLINE株式会社は客層に胡坐かき過ぎなので、もう少しきちんと他企業並みのレピュテーションマネジメントをすべきではないかと危惧する次第。いやウソです危惧してません、wktkしてますわw。 

「評判」はマネジメントせよ 企業の浮沈を左右するレピュテーション戦略

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