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なんとか自分の会社を立ち上げるところまで漕ぎ着けた、てきとーに生きている奴の日記

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格安で請けた仕事が実際に「大きな受注」につながることも無くはない

一般に、格安で請けた仕事は大きな受注につながらないらしい。

 

リプライを見てみるとほぼ全員賛同系で、世の中そうなんだ~という感じ。 

 

エアリプではこう書いたけど、まだ散歩中で、続きをスマホから打つのめんどくさいし、これで1エントリ書けると思った。

 

元ツイートの人のbioを見るとインフラエンジニアとあるので、確かに案件をコントロールするポジションには無い。

 

元ツイートのリプライの中にもあるように、質の悪い営業は多い。自社に値下げさせるしか受注確率を上げる方策を持たない営業は存在する。一時期「営業は顧客の購買代行」みたいな物言いがあったこともあり、質の悪い営業はパーセプションチェンジではなくディスカウントで受注に走る。

 

多分製品を売るような企業の場合、初回の取引で単価が定まってしまい、顧客側から見ると「次回からは通常価格です」と言われても単なる値上げにしか見えない。リプライの中にもそういう企業っぽい話はある。ペネトレーションプライスを付けるなら、確実に次回以降のプライスは通常価格に戻す確約が無ければいけない。そもそもペネトレーションプライスが有効なのは、販売者側が価格コントロール権を持っているケースだけで、一般にはB2Cで顧客側に価格交渉権が無い場合などである。

B2Bペネトレーションプライスを付ける場合、営業が入って製品を何個みたいな価格交渉余地のある商売では難しい。クラウドVPSみたいな定価商売で、「初月〇円、次月以降は□円」ならB2Bでもペネトレーションプライスは可能だが。


では、システム開発などのITサービスではどうだろう。

オレの場合SIerの中の人だったが、自分が開発する案件がクソみたいな受注条件が多かったこともあり、そこを改善したくて提案活動をメインにした。

 

そんなわけで営業から「次に大きな受注がある」という値引き要請があるとき、実際に案件があるかどうか聞く。そのときモゴモゴするようならハイさようなら。どうせ受注してもその担当営業とその所属営業部門のその期のプラスというだけで、企業全体からするとマイナスである。売上だけしか興味が無く、損益を見ていない営業に物事を主導させてはいけない。

即答でいくつか案件を挙げる営業の場合は、実際に顧客の中の動きを複数方面から押さえていて、システム部門だけじゃなくオーナー部門や経理関係の動きを説明できる。それなら、出来うる限りの値引きに対応しても見返りがある。あるという可能性の話ではあるが。

 

何倍になった話がいいですかね。未だ守秘義務は継続していると思うのでボカして書くけど。

 

11倍の話とか、416倍の話とか、360倍の話とか。オレが抜けた後も続いた分の受注額は入れていない。自慢話ということじゃなく、事例ということで。

 

11倍の話は、最初は1億でSFAの案件。セールスフォース・ドットコムが日本に上陸していたらこの受注は無かった。セールスフォース・ドットコムの日本法人ができる前の受注である。

次はかなり時間を掛けたけど11億円。次の案件の提案を始めた時は、顧客側から細かい話が出る前にコンセプトをまとめ、表紙含めて5枚になったので、詳細は書かずに5億で提示。

経営企画部門をつかんで話を進め、何度目かの打合せ終わりにエレベータホールまで送ってくれた経営企画部長と並んで歩いている時に、「片手か?」と聞かれたので一瞬「片手半」と答えそうになるが、キリのいい「両手です」と回答。いや片手半でもきちんと利益は出る計算だったのだが。これで予算枠確保。

ではなんでプラス1億円かというと、これは先輩SEと担当営業の手柄?。

この案件に後から加わった先輩SEがすごい心配性の人なのだが、一日が27時間くらいの人でどんどん活動時間がずれて朝来れない日が続くとか、そのせいで家の電話が鳴るのが怖いので電話機は冷蔵庫内に入れてあるとか、クレジットカードを持つのがとにかく怖いので絶対に持たないとか色んな逸話のある人。なんと10億の案件で10億円のシステム構成を組んでしまった。そういやこの先輩の前案件はやっぱりすごい台数のサーバが顧客データセンタに地蔵のように並ぶ案件で(つまり小さめのサーバがたくさん)、マシンパワーが余りまくりだった。心配だからという理由だったのは笑ったけど。

オレの姓に濁点を付けた名前の担当営業に、「オレが見なすからお客さんに話すな」と言うと、すでにちょろっとしゃべってしまったらしい。濁点の話は例えば中田が「なかた」だったり「なかだ」だったりするような感じ。我々の場合は漢字も違うけど。

それでなんでかわからないけどプラス1億。実際にこの案件を統括した上司が困ってた。利益出過ぎて。システム開発の場合、粗利で5割弱とか想定されていないので、内規的に問題があり、あれこれ同顧客内の別案件のコストも負担することでごまかしていた。

 

416倍の話は、最初はちょっとLDAPのサーバにアプリというかプラグインを追加する話。Netscape懐かしい。これはちょっとヤバくて、納期寸前までオレがフォローを忘れてたww提案活動に没頭し過ぎてた。部下の人にデキる人がいたので、担当替えしてなんとか問題なく納品。

本体の方は、下記エントリの大会社のほう。受注は決まっていてもなかなか顧客サイドの要件が決まらないのでスタートできなかった。

この案件も何もないところから仕掛け、コンペになる前にスペックイン。企業間取引のなせる技も効いている。こちらの総務部門が顧客の顧客。こちらも顧客という立場があるので、問題点をこちらの総務部門にヒアリングし、問題点を挙げ改善策を提案した。顧客の立場をストレートに交渉材料に使ったわけではなく、Win-Winの関係を提案した形である。短納期が問題だっただけでキッチリ利益は確保。

軟禁されたのは2期目。合わせて25億円。

 

360倍の話。その時点で10数年前に色々問題があってほとんど取引が無くなっていた企業。担当の営業部長が課長時代から通い詰めて少しずつ入り始めていた。

最初はシステムの利用状況に応じて賦課をしたいということで、コンサルティング案件。上司に言われてコンサルティング研修をUSで受けた後輩を送り込んだのだが、うまく交渉できないと弱音を吐くので、結局オレが仕切ったけど。アメリカなんか行ってないんですけど、オレ。選抜の文書をたまたま上司の机の上で見た時、「成績優秀者」という選定条件があり、「あ~オレ成績優秀者じゃないんだ~」と思った記憶がww

まあそれはともかく、取りにいった大きな案件は、今までPC側メインで動いていたあるシステムをWebシステムに大更改するというもので、当然他のベンダーの牙城。最終的にはクリスマス頃に呼び出されていきなり提案書を60分で説明しろと。正味108ページあって我々は煩悩の数と呼んでた。途中で質問が入らないという話でオレが説明したのだが、一か所だけポロっと質問が入ったので63分で説明完了。冬場の乾燥した室内で60分話続けるのは結構喉に来る。本番はここから。2時間半の大質問タイム。RFPに無いこともバンバン聞いてくる。RFPに無いことは当然提案書にも無いわけだが、きっちり検討していたのでほぼ想定範囲内。ガンガン回答しまくってほぼミスなし(自己評価)。クリスマス過ぎに受注が決まった。18億円。

受注できたのは提案内容や質問への受け答えだけが理由ではない。担当営業部長が自社のコーポレート側に調整を入れ、この顧客企業のシェアを増やすなどの活動も行っていた。一方的な取引関係ではなかなか大きい案件は取れない。

元々担当していたベンダーの担当者は首飛んだんだろうな。別のユーザで絡むことがあって、そのベンダーにはムカつく事があったので溜飲が下がったけど。

この案件は第一期ではカツカツの状態だったが、オレが抜けた後できっちり利益を確保できる体質に。

 

 

ボカしてもこんなに書くことがあるので、ツイートでは無理。