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いろいろやってみるにっき

なんとか自分の会社を立ち上げるところまで漕ぎ着けた、てきとーに生きている奴の日記

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月100時間未満の残業って

今回もダラダラ書いていく。

 

残業100時間未満で騒いでいる人たちって、きちんと内容把握する能力が無いわけ?「何か月も100時間残業させるのが合法になる」わけじゃない。

でも、遺族の反発は理解できる。上限無く残業をさせることができたのを100時間未満に抑えるという話ではあるが、過労死ライン超えているからね。

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まあ、残業時間が長時間化すると心体ともに疲れるので業務のクオリティーが下がるし、それが続くと業務のクオリティーが下がりっぱなし。心体ともに健康にも悪い。いいことが何もない。

 

実体験的には、月10時間から20時間くらいまでなら、毎日残業じゃないし日々円滑に業務を進めるための必要悪といえる。それ以上は人を増やせ、あるいは業務量を減らせという話であって、誰かが無能である。それが直属の上司なのかもっと上の上司なのか。上司が無能の話については後述。

ピーターの法則 創造的無能のすすめ

ピーターの法則 創造的無能のすすめ

 

そもそも残業は管理者からの命令があってするものなので、毎日残業なら毎日きちんと管理者からの命令が無い時点で問題である。今まででも労働基準法で決められている。

  労働時間の適正な把握のために(PDF) (太字はオレ)

タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基本情報とし、必要に応じ
て、例えば使用者の残業命令書及びこれに対する報告書など、使用者が労働者の労働時間を算出するために有している記録とを突き合わせることにより確認し、記録して下さい。

 

サービス残業という名の残業隠しは、本来労働者が受け取るべき割増賃金を会社が窃取していることになる。これは犯罪なので、強制されているのであれば証拠を集めて、労働基準法32条第2項、労働基準法37条第1項違反で告発すべし。どういう証拠があれば労働基準監督署が動いてくれるのかは、条文を読めばわかる。

 

月100時間未満の残業という協議の件、この記事の図が分かりやすい。

労働基準法で労働時間は1日8時間・週40時間と決まっている。企業がこの時間を超えて労働者を働かせる場合は、労使で「36(サブロク)協定」を結び、残業を認め合う必要がある。ただその場合でも、厚生労働省の告示で「原則月45時間、年360時間まで」と定めている。

 それよりも労働時間が長くなる場合は、特別条項付きの36協定を労使で結ばなければならない。特別条項を結んだケースでは、事実上残業時間に上限がなくなり、青天井で時間外労働ができた。こうした慣行が長時間労働の温床になっているとみて、政府は是正策を検討してきた。その中で残業時間の上限規制が有力な手立てとして浮上した経緯がある。

 

http://www.nikkei.com/content/pic/20170313/96958A9E93819691E3E19AE2808DE3E1E2E1E0E2E3E59793E0E2E2E2-DSXMZO1401983013032017EA2001-PB1-6.jpg

 

記事や図が消えるかもしれないので、オレも少し図表を書いてみた。その前に今回の条件をおさらい。

  1. 1か月の残業時間は100時間未満
  2. 2~6か月平均OKラインは80時間
  3. 新たな上限規制の月平均60時間
  4. 上限は年720時間
  5. 45時間を超えるのは年6か月まで

 この条件をもとにマックスまで残業させるケースを作ってみた。企業によってどの程度細かく残業時間を付けることができるかの規定は異なるが、今回は便宜上30分単位とした。

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100時間未満を連続させると、「2~6か月平均OKラインは80時間」が満たせない。翌月はどうしても60時間までに抑える必要がある。繁忙期以外は45時間未満の抑えないと、「45時間を超えるのは年6か月まで」が満たせない。

 

あと100時間未満/月って日々の残業がどのくらいかがイメージできない人もいるようなので、2ケース作成してみた。モデルケースは2017年3月のカレンダーで作成している。

 

ケース1は水曜日定時退勤日、土曜日に休日出勤、最終金曜日は文字が細かくて読めないかもしれないがプレミアムフライデーwとしている。これで96時間。春分の日に休日出勤するとあっさり100時間超である。

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通常の残業日は4.0時間だが、これだと9時始業で終業は22時台。それは法定の労働時間の規定を会社側にうまく使われているからである。就職したときに最初に気づいたのは、映画9to5(邦題「9時から5時まで」)はウソだなということ。映画は1980年、オレの就職は1986年。

9時から5時まで [DVD]

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 もらった就業規則には昼休みや残業時間前の休み時間が記載され、その分は働いた時間に加算されないことになっていた。厚労省の下記ページに明記されている。

法定の労働時間、休憩、休日

 

  • 使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
  • 使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
  • 使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。

最初に就職した会社は昼休みを45分、(事業所で始業時間が異なるが)9:00始業なら定時終業時間は17:45、そこから15分の休憩時間が入る。深夜時間帯にも休憩時間が設定されているというものだった。大企業系だったので割ときちんとした就業規則だと思うが、この休憩時間、会社にいては会社にいるなりの休憩しかできないし、ヘタすると休憩時間キッチリ45分取れないのに、これはズルい解釈だと思った。休憩を取らせることと、労働時間に含まないことは同じではない。

これで4時間残業で22時になる。

 

22時過ぎに帰宅を開始すると、通勤時間の長さにもよるが、あっという間に日付が変わる。あるいは帰宅完了時に日付が変わっている可能性もある。翌日も9時までに出勤しようとすると、睡眠時間を確保すると家事・日常生活を圧迫し、趣味などの時間は取れない。もしくはその逆で掃除洗濯料理などの家事や趣味の時間を取ると睡眠時間が圧迫される。続くのであれば4時間残業ぐらいが上限だろう。

 

そして休日出勤は土曜日のみ8時間に設定しているが、ウソくさい。繁忙期に毎日4時間残業している状態で休日出勤は土曜日のみ8時間で終えることができるわけがない。まあ、平日の残業時間をもう少し抑え、休日も10時間から12時間にすると思う。

 

休日出勤をすると代休を取得させなければいけない。それを避けるためには平日の残業のみで回すことになる。そこでもう1パターンは休日出勤無しで組んでみた。そうなると水曜日にも働く必要がある。また、月・金の終業時間は23時台。深夜残業手当が付く。帰ったらバタンキュー(死語)。これで96時間。春分の日に休日出勤するとあっさり100時間超である。

個人的には休日出勤ありより、平日メリハリというか息抜きが無くてこっちがつらいかも。

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残業話では無いのだが、通勤が片道3時間だったことがある。3か月で別の仕事を作って逃亡したが。9:00始業なのでそれに間に合うためには5時半ごろに出発。定時に終わってすぐに帰宅しても21時過ぎ。残業無しなのにこれは疲れた。真っ当な通勤時間って、せいぜい1時間ちょい過ぎまでだと思う。

 

また、北京で働いたときは200時間超も経験した。勤務実態として職場にいる時間20時間/日。平日の残業時間8~9時間ってw。朝6時に出勤、朝2時台にホテルへ。土曜日か日曜日の一日は休み。出勤日は平日と同じスケジュール。通勤時間5分だからできた。死ぬかと思ったw

奨学金という名の借金返済には大きく寄与したが。

 

で、最初に書いた「誰かが無能」の話。弊社でも雇用が発生したので就業規則を作り、雇用契約書を作成した。厚生労働省東京労働局のサンプルを使用したので、きちんと割増賃金の規定もあり、そのまま設定した。

  就業規則の作成例 | 東京労働局

 

弊社の場合、下記のように決めている。

① 時間外労働の割増賃金

(時間外労働が1か月45時間以下の部分)
  (基本給+役付手当+技能・資格手当+精勤手当) ÷ (1か月の平均所定労働時間数)
  ×1.25×時間外労働の時間数

 

(時間外労働が1か月45時間超~60時間以下の部分)
  (基本給+役付手当+技能・資格手当+精勤手当) ÷  (1か月の平均所定労働時間数)
  ×1.35×時間外労働の時間数

(時間外労働が1か月60時間を超える部分)
  (基本給+役付手当+技能・資格手当+精勤手当) ÷  (1か月の平均所定労働時間数)
  ×1.50×時間外労働の時間数
 

(時間外労働が1年360時間を超える部分)
  (基本給+役付手当+技能・資格手当+精勤手当) ÷  (1か月の平均所定労働時間数)
  ×1.40×時間外労働の時間数

② 休日労働の割増賃金(法定休日に労働させた場合)
  (基本給+役付手当+技能・資格手当+精勤手当) ÷  (1か月の平均所定労働時間数)
  ×1.35×休日労働の時間数


③ 深夜労働の割増賃金(午後10時から午前5時までの間に労働させた場合)
  (基本給+役付手当+技能・資格手当+精勤手当) ÷  (1か月の平均所定労働時間数)
  ×0.25×深夜労働の時間数

結構な割増が発生する。一時間1,500円で試算すると、休日労働込みで100時間弱をやったとすると賃金部分は1.6倍弱。休日労働無し深夜ありでは1.9倍。もう、これは人を増やすか業務量を減らす数字だよねという話になる。

  残業代の計算 - 高精度計算サイト

 

どう人を増やすかという部分だが、繁忙期は短期派遣で人手を増やしたり、一部業務のアウトソーシングなど、業務の専門性にもよるが色々な手がある。繁忙期があって残業100時間近くまで複数の人間を働かせることが分かっているのに、何も準備せずに突っ込んでいくのは管理者が無能過ぎる。

あと、割増賃金の割合を見ても分かるように、「いまそこにいる人」に残業させても人を増やしても、コスト的には同等にすることができる可能性はある。短期派遣を使うよりはアウトソーシングだろうな。コスト的に優位なのは。専門性は担保できるし。

あと、全部門が同時期に繁忙にならないのであれば、部門間で人の貸し借りができるようにしておけば、平準化が測れる。

 

 割増賃金を払って従業員の健康や家庭生活を損ねるより、他の人の雇用を生んだりしたほうが全体最適だと思うんだが。

従業員は経営者ではないという簡単なことが分からない経営者が多すぎるんだろう。経営者なら自分の裁量で動けるし、別に何時間働こうと自分の管理に過ぎないから疲れ方も違う。

過去の「オレは残業150時間くらいなんともなかった」みたいな経験から長時間残業をさせることは生存バイアスだし、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」という初代ドイツ帝国宰相ビスマルクの言葉に当てはまる。