Panasonicの通学用電動アシスト自転車のバナー広告に「盗難阻止率99.9%」という文字があり、気になってクリックしてみた。
通学用電動アシスト自転車のページだと該当部分がちょっと見辛いので、電動アシスト自転車のまとめページにする。
盗難阻止率99.9%※
※昨年度(2014年4月~2015年3月)においての盗難阻止率。(当社調べ)
情報がこれしかない。どんなに検索をしても最終的には(当社調べ)で終わる。Panasonicはどう調べたんだろう。
盗塁阻止率ならきちんとした式がある。
盗塁阻止率 = 盗塁刺 ÷ 企図数
盗難阻止率も「率」というからには分母・分子がある式になるはず。 盗塁阻止率に倣うのであれば、
盗難阻止率(当社予想) = 盗難阻止 ÷ 盗難企図数
という式になるはず。
問題はこの当社予想の盗難阻止率の計算式だと、どのように盗難企図や盗難阻止を知ったのかということがわからない。例えば、自転車置き場に監視カメラがあって、その監視カメラで盗難企図(つまり当該自転車を盗もうとしたところ)と盗難を諦めたところが映っていて、その双方の数をカウントして割り算した結果とか。盗難阻止率99.9%にするためには、わかりやすく考えると盗難阻止数999回盗難企図数1,000回。
自動車ならこのようなGPSロガーがあるので、こういうものを設置しておけば盗難されたときに追尾して盗難と確定できる。
探偵仕様 追跡装置 GPSロガー 磁石付き 自動車の移動を10日以上記録 浮気調査 営業車管理 充電して繰り返し使用可能
- 出版社/メーカー: 嶋田電装
- メディア: エレクトロニクス
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しかし、自動車用だけあってそれなりにゴツい。7cm x 5cm x 2.75cmである。で、カスタマーレビューを見ていると、中身はi-gotUGT-600というGPSロガーらしい。これ剥き身じゃ目立つし、防水できないし、GPSロガーだけ盗まれそうw
どう考えても現実的ではない。そうなると、Panasonicが把握できる数字としては「盗難補償」の使用有無で計算したと推測するしかない。そうならそうと書いてくれればいいのだが。
それなら、盗難阻止率(盗難補償使用有無)は下記の式になる。十分な数が計測でき、99.9%という阻止率も出せそう。
盗難阻止率 = 盗難補償を使用しない盗難補償契約数 ÷ 盗難補償契約数
で、当該ページを見てみる。
お買い求めの日から3年間の自転車(別売部品などを含む装着部品の盗難は除く)かつ、盗難日より90日以内に申し込みいただいた場合に限ります。
- 盗難にあった地区の警察署から交付を受けた証明になるもの
(警察受理ナンバーまたは盗難届出証明書など)- 盗難車の保証書
- 盗難車のキー(3本)
- 盗難補償申込書(販売店が用意いたします)
割とハードル高い。そして、「盗難車のキー(3本)」ということは、キーを付けた状態の盗難は対象外(まあ、そうか)。
これだと、保障期間が終わったとか、ロックしていないちょっとした隙に盗まれたとか、キーをあらかじめ1本無くしてたとか、保証書無くしたとか、警察から証明受けるのめんどくさいとか、引越ししたから(購入店が遠く)盗難保証書申込書をもらうのがめんどくさいとか、盗難されても申し出ない率もそれなりにありそう。ということは、盗難阻止率99.9%という数字の信頼性が揺らぐ。
条件満たせず盗難保証申込できないから、残りの高校生活は安いママチャリで我慢しろみたいな親子喧嘩はありうるw。
通学用電動アシスト自転車ティモのページはこちら。理由2が盗難阻止率。サドルガードマンはいいかも。
理由5が面白いのでぜひ見てほしい。