1月26日(木)の朝、EPGを見ているとPPAPの商標の話を2局でやるのがチラっと見えた。放送前に調べてツイートしておいた。
10月5日にベストライセンス、10月14日にエイベックスか。コレはほんとに負けるかもな、ベストライセンスがきちんと出願費用などを払えばだけど。 pic.twitter.com/3h8G6TXTSy
— 🐶 (@shigeo_t) 2017年1月25日
放送は見ていないが、netgeekでまとめられていた。
上田氏、思っていたより若かった(感想そこか?w)。60歳過ぎのおっさんかと思ってた。まさかの同世代ww。ヘタすると同学年w
で、この件はすでに特許庁側は5月に手を打っていた。
“出願手数料の支払いのない手続上の瑕疵のある出願” どんだけ金あるんだよって思ってたけど、払っていないのか。 / “自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意) | 経済産業省 特許庁” https://t.co/2UeeuUYsDV #なぞ
— 🐶 (@shigeo_t) 2016年5月18日
通達はこちら。冒頭を引用してみる。
最近、一部の出願人の方から他人の商標の先取りとなるような出願などの商標登録出願が大量に行われています。しかも、これらのほとんどが出願手数料の支払いのない手続上の瑕疵のある出願となっています。
特許庁では、このような出願については、出願の日から一定の期間は要するものの、出願の却下処分※1を行っています。
「この通達をどう解釈するのか」、というツイートが流れてきたので載せておく。
某氏の商標取りまくりの件に関して、どうすればいいかは実は簡単で、無視して、普通に商標申請すればいいんです。なぜかというと、取る意思のない商標を申請しまくっていることによって、この人による申請は金輪際絶対に通さないと特許庁が「運用で」決めているから。安心してみんなで無視しましょう。
— でふ (@defplus) 2017年1月26日
特許庁の見解。()は僕注『したがいまして、仮にご自身の商標について、このような(アホな)出願が他人からなされていたとしても、ご自身の商標登録を断念する等の対応をされることのないようご注意ください。(=無視して商標登録してください)』https://t.co/ZDcUJP64TO
— でふ (@defplus) 2017年1月26日
そもそも某氏からの出願を法改正で拒否できないのか? というもっともな疑問があるわけですけど、日本は商標法条約を批准しているので「ある一定の様式を満たす出願は必ず一度受けて審査しないといけない」など、動かせない部分があるんです。だから現状「審査で落とす」ことでしか対応できない。
— でふ (@defplus) 2017年1月26日
でも某氏が余りにも問題なので、特許庁は公式に「1.ヤツは出願手数料をほぼ払ってないので自動的に審査で落ちます。2.仮に払っててもヤツの出願は数が多すぎて正常に使われる見込みがないので、それを理由に審査で落とします。3.ヤツでなくても横取りのような出願は落とします」と見解を出した。
— でふ (@defplus) 2017年1月26日
特に2番はすごく強いことを主張していて、もう某氏の出願は事実上通さないと言っています。「本来想定される量を超えて出願しているヤツ」の出願は「商標法第3条第1項柱書の拒絶理由」にあたるので登録しないと。さらに主張の根拠として、判例まで持ち出して理論武装しているわけです。
— でふ (@defplus) 2017年1月26日
条約に反しないよう「出願する権利は誰にでもある」という建前を崩さず特定の個人名や法人名を避けつつ「ヤツについては事実上問題ないようにするから、商標出願をあきらめないでください」と、先の見解は述べているわけです。堅牢に書かれた文章だと思います。本当に官僚の方々は優秀です。
— でふ (@defplus) 2017年1月26日
結局、TV局は上田氏に取材に行ってどういう放送したのか見てないけど、上田氏/ベストライセンス社は気にしなくてもいいよということになりそう。
商標/特許界隈の話題を書いた過去エントリーはこちら。そんじゃーね。