いやこういうの、順調とは言わないんだけど。
日経は記事消えちゃう気がするので他の記事も併せて貼っておく。
PCデポ、9月の既存店売上高は前年比21.5%減・「会員向けサービスの影響は軽微」とコメント Market Newsline
PCデポコーポレーション <7618> は11日、9月の既存店売上高が前年同月比21.5%減となったことを発表した。
セグメント別では、商品が同43.7%減、サービスが同3.8%減となった。
(中略)
8月に続いて9月の既存店売上高も前年比ベースで大きく落ち込みを見せたことについて同社では、会員向けサービス問題による「新聞折込広告の自粛や週末の日替わりセールなどの全社的な販売促進活動の見合わせによる商品販売、技術サービス、新規プレミアムサービス会員加入の減少 」と「一時的な配置変更による営業スタッフの不足」の2点を挙げ、会員向けサービス問題による影響は「軽微」とコメントしている。
『サービス問題による影響は「軽微」』ねえ。 強気だな。
ポイントは「前年同月比」である。サービス3.8%減は大して減っていないように見えるが、PCデポの場合はずっと右肩上がりでサービスを増やし、商品販売はそれに伴って少しずつ減少という企業だった。
また燃料投下。もうPCデポという名前では商売できないんじゃないの? - いろいろやってみるにっきから再掲する。
上の連結PLは年度の比較であるが、ソリューションサービスは前年度比20%以上の伸びである。商品販売については15%減。2016年3月期はソリューションサービスの売上が商品販売を追い抜いた。
月ごとの特性はあるだろうが各月ともに20%伸びるはずと仮定すると、月半ばで問題化した8月は7.6%増、1か月まるまる問題対応した9月は3.8%減。仮定の20%増と比較すると8月の半月で12.4%、9月1か月で23.8%遺失したことになる。
もう少しすると7,8,9月の合計の第2四半期と、中間決算も出るはず。どうなるんですかね。
そんなわけで、株価も順調に年初来安値を更新。PBR(株価純資産倍率)1.0割れ目前。もう少しで割安株である。
第1四半期業績は29.3%と高い進捗率だったし、第2四半期の前半は好業績。8月半月と9月ののマイナス分はまあまあ相殺されそう。なので中間決算も強気のコメントが付くものと予想できる。
このページの中間決算、会社予想は8/9で問題化の前。2Q予想は高い。
しかし現状をこのまま引っ張っていくと、8/9に出した2Q予想の達成は難しい。小売りの場合、売上が出ないのに利益だけ出るという形は難しい。そこをサービスで利益を積む形にしたのに、そのサービスにケチが付いた。ケチが付いたというよりは、様々な違法の疑いがある手法がバレたというほうが正確だが。
そんなわけで中間決算はともかく、2017年3月期は相当厳しいのでは?どこかでこの流れを断ち切る必要があるのだが、業績の数字で『サービス問題による影響は「軽微」』とか言ってしまうメンタリティー、順調に業績がシュリンクする流れは止められないだろうな。
社長が前面に出て頭下げて、サービス内容を見直して解約金ビジネスじゃない形に変えないと、業績がシュリンクする流れはみんなが忘れるまでしばらく止まらないと思う。やらないと思うけど。