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いろいろやってみるにっき

なんとか自分の会社を立ち上げるところまで漕ぎ着けた、てきとーに生きている奴の日記

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「いらすとや」さん、フリーミアムモデルとして成功したなぁ

biz 言及した

昨日、こんな記事がツイートで廻ってきた。

そしてこれにコメントするツイートもいくつか。元ネタは下記のコラムのようだ。

このコラムでは、「いらすとや」のイラストがどこに使われているのか、実際に自分の足で集めたりしたものを紹介している。

 

「いらすとや」の利用規定

「いらすとや」さんの利用規定や著作権等は下記の通り。

ご利用規定

当サイトで配布している素材は、個人、法人、商用、非商用問わず無料でご利用頂けます。クレジットの表記、メールでの連絡など必要ありません。

(中略)

当サイトのイラストは以下の場合に限って、ご利用をお断りします。

  • 公序良俗に反する目的での利用
  • 素材のイメージを著しく損なうような利用
  • 素材をそのまま再配布・販売(LINEクリエイターズスタンプ等も含みます)
  • その他著作者が不適切と判断した場合

ごく常識的な利用不可の条件を守れば、連絡なしで誰でも使える。連絡も不要である。そして次の部分がこの「いらすとや」さんのビジネスの部分である。

以下の場合、有償にて対応させていただきます。メニューの「お問合せ」からご連絡下さい。

「いらすとや」のサイトに置いてあるイラストは自由に使えるが、21点以上使う場合や高解像度のイラスト、サイトにないイラストの作成は有償で請ける。

 

今回の本題そのものではないが、著作権についてもきちんとしたものが規定されている。

著作権

当サイトの素材は無料でお使い頂けますが、著作権は放棄しておりません。全ての素材の著作権は私みふねたかしが所有します。

素材は規約の範囲内であれば自由に編集や加工をすることができます。ただし加工の有無、または加工の多少で著作権の譲渡や移動はありません。

「いらすとや」さんのイラストは、『改行を加えたから自分の著作物』という著作権について世紀の大発明(注)を行った長谷川豊氏が改行を加えても、「いらすとや」さんの著作物である。

 注)改行を加えても自分の著作物にはなりません。それがOKならオレだったら芥川龍之介の小説に改行を加え、直木賞に応募するわ。

 

 商売になっているのか?

「いらすとや」さんの話に戻る。

「いらすとや」の詳細カテゴリーは222に上る。複数のカテゴリーに属するイラストが複数ある。今回は、「リクエスト」カテゴリーに何個のイラストがあるのかを調べてみることにした。「リクエスト」カテゴリーのイラストは、有償で請けたイラストが属しているものと推察できる。

 

一所懸命クリックしまくった。1ページあたり20個ずつ表示していく仕組みで、新しいものから古いものに遡っていく。[次のページ]をクリックしていく。[次のページ]ボタンのURLには、日付と開始位置が含まれている。最終ページURLの一部を抜粋した。

(省略) ?updated-max=2010-06-12T09:00:00%2B09:00&max-results=20&start=5428&by-d (省略)

 これを見ると2016年9月27日4時現在、5,427個のリクエストによるイラストがあることが分かった。上の5,428個目からのリクエストにはイラストが無い。そして日付から分かるように、最古のリクエストイラストは2010年6月近辺のものらしい。6年以上の歴史があるのか~。現在のペースだときちんと商売になっていそうだ。

猫のレントゲン写真なんて、ほぼ動物病院しか使わないもんな。これは確かにリクエストだわ。

http://4.bp.blogspot.com/-yhoRWIdFixo/VmFjq8GIRHI/AAAAAAAA1YA/f_94kKEr-wY/s800/pet_xray_cat.png

あと、[前のページ]は先頭から20個なので、そのカテゴリーの最初のページに飛ぶ。前のページではないので、ブラウザの戻るボタンのを使うべし。

 

フリーミアムって

タイトルに使った《フリーミアム》。フリーミアム - Wikipediaから簡単な説明を引用する。

フリーミアム」(Freemium)という単語は、「フリー」(Free、無料)と「プレミアム」(Premium、割増)という、ビジネスモデルの2つの面を組み合わせて作られたかばん語である。フリーミアムのビジネスモデルはWeb 2.0企業の人気を得た[3]

フリーミアムのビジネスモデルは、2006年3月23日ベンチャー投資家のフレッド・ウィルソン(Fred Wilson)により明確に示された[4]

"Give your service away for free, possibly ad supported but maybe not, acquire a lot of customers very efficiently through word of mouth, referral networks, organic search marketing, etc., then offer premium priced value added services or an enhanced version of your service to your customer base."(「サービスを無料で提供し、場合によっては広告収入で支え、口コミ、紹介ネットワーク、有機的な検索マーケティングなどで非常に効率的に多数の顧客を獲得し、そして、顧客基盤に対して付加価値サービスや強化版サービスを割増価格で提供する事。」)

Web2.0は死語だがフリーミアムは現役の言葉である。 

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「リクエスト」カテゴリが公開されているのは重要ポイント

 「いらすとや」さんの場合、上に引用した利用規約の通り、自由に使えるようにイラストを公開している。そして有償でリクエストされたイラストも制作する。

リクエストしたことが無いので価格体系は分からないが、多分下記の2パターンにいずれかであろう。

  1. リクエストされて制作したイラストも全部公開する規定
  2. リクエストされたイラストを「いらすとや」で公開するなら安い料金体系、非公開にするなら高い料金体系を適用する規定

いつの間にか、日本が「いらすとや」だらけになってる(全文表示) - コラム - Jタウンネット 東京都では、

Jタウンネットでは、街で見かけた「いらすとや」を使ったチラシやPOPなどの写真を募集しています。ウェブ上などではなく、「リアル」の世界での使用例に限ります。メール(toko@j-town.net)で、目撃した場所や状況、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。採用の場合、Amazonギフト券300円分をお送りいたします。

ということで「いらすとや」のイラスト利用例を集めている。Jタウンネットが、「いらすとや」では非公開のイラストまで集め、そこに感知することができれば、複数の料金体系が証明できる。

ま、Jタウンネットの調査を待つまでも無く依頼してみればいいんですけどね。今、仕事で使用するイラストについて、リクエストしてみようかなという気持ちが出てきている。

 

全公開にせよ複数料金体系にせよ、ここまでしっかりフリーミアムモデルを運営するのは、 目先の儲けに目が行くタイプでは難しい。リクエストされて制作したイラストもどんどん公開することによって利用者を増やしている。

「個別に制作をリクエストされた、わーい」で目先の儲けに走っていたら、多分今の「いらすとや」の普及は無かった。

 

仕事を奪われるイラストレーターって

ビジネスモデルの問題なので、イラストのフリーミアムモデルは他者も参入可能である。イラストのタッチが異なれば、同じような成功もありうる。しかし、ここまできっちり運営しているフリーミアムモデルのイラストサイトは今のところ無い。

だが一方で、こうしたフリー素材サイトの「負の側面」に注目した意見も目立ち始めた。インターネット上で、「単価の安いイラストレーターの仕事を奪いまくってる」「軒並み仕事持って行かれてる」などと業界に与える悪影響を不安視する声が数多く出ているのだ。

そして、「仕事を奪われている」というのはお門違い。もし「いらすとや」さんに仕事を奪われているというなら、そもそも商売として成り立っていないか、商売のやり方がおかしい。