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なんとか自分の会社を立ち上げるところまで漕ぎ着けた、てきとーに生きている奴の日記

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大地

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

 

人生に影響を与えた一冊。一番大枚をはたいたという点ではアダルト・ウルフガイシリーズ。さすがにB510ブルーバード(下記の写真)は買えなかったが、U12ブルーバードSSS ATTESA Limitedに6年間乗ってた。f:id:shigeo-t:20141216191604j:plain

支出額的には大きな影響があったのだが、「人生」ではないんじゃないかと思うので、ここから本題。

 

小学4年生の時に読んだ大地の三部作である。実家には旺文社文庫のセットがあった。その中の3冊が大地(上)(中)(下)である。このエントリを書こうと思ってWikipediaを見てみたら、知らないことがいっぱいあった。

大地 (パール・S・バック) - Wikipedia

上にも書いたように上中下巻で読んだので、全部「大地」だと思ってた。(中)巻は、

息子たち - Wikipedia

(下)巻は

分裂せる家 - Wikipedia

である。しかも作者のパール・S・バック(以下、パール・バック)は、この作品でノーベル文学賞を取っている。知らんかった。

大地 (1) (新潮文庫)

大地 (1) (新潮文庫)

 
大地 (2) (新潮文庫)

大地 (2) (新潮文庫)

 
大地 (3) (新潮文庫)

大地 (3) (新潮文庫)

 
大地 (4) (新潮文庫)

大地 (4) (新潮文庫)

 

 新潮社版は4巻に分かれているようだ。

 

あらすじはWikipediaにあるのでそちらを参照頂きたい。この「大地」の面白さは人と土地の物語がどんどん展開していくところである。舞台は清~中華民国の中国。三世代(親、子、孫)がそれぞれ主人公となって世代間の考え方の違いが書かれている。おもしろいので、一日で一気に読み終えた記憶がある。

 

多分あの大陸では、三国志以前から同じような流れが連綿と続き、今の中華人民共和国を形成しているんだろうなと感じる。

 

実際に中国で働いた時にこの「大地」を思い出した。国としての中国はやはり「大地」に書かれていたような腐敗や閥を感じた。体制は全く異なるのに。

実際にUNIXサーバを日本から輸出して通関させなければいけなかったのだが、ウチの大ボスはなかなか進まない通関に、それぞれの下級役人にたばこ1カートン渡して歩いたらしい。

 

データセンタは北京のとある郵便局の古い局舎4Fだったのだが、役人一人ひとりに一室与えられ細かく区切られていたところをぶち抜いて作られていた。そしてATMを運び入れる時、エレベータが無いのでどうやって4Fまで上げるのかなと思ったら、階段をてことコロで持ち上げてた。古代ギリシャ古代エジプトかよと思った。日本ならエレベータ使えなきゃ外からクレーンで吊る。作業員の着ている服はバラバラ。全く異なる。

 

大勢の中国人スタッフとも働いたが、日本人的な感性のメンバーは1人しかいなかった。その彼は日本で働いている。多分日本の方が彼にとっては生きやすい。

その他の多くは「大地」に出てくるようなキャラ。出世志向だったり拡大志向だったり個人主義だったり。今のようにオフショア案件ではなく、(当時の中国より進んだ)日本から、(これからコンピュータを導入する)中国という図式だったため、有名どころの大学や大学院を卒業して間もないメンバーで、多くは若くて一面優秀だった。システムインテグレーションという概念を持っていなかったけど。

ある日突然夜間処理でトラブルが起きた。それまで数か月問題なく稼働していた箇所。原因を調べていると、プログラムが入れ替わってた。担当者に聞いてみると、「私はこのほうがいいと思ったので書き換えました」。自分が担当になったんだから、前任者のプログラムじゃなくて自分のプログラムを使うべきだという主張。もちろんバックアップからプログラムを戻して処理を続行したけど、担当者は自分のプログラムを使えと主張する。きちんと動作しないのに。ここでも大きく文化の違いを思い知ることになった。結局、「担当」を外さざるを得なかった。「運用・保守フェーズの担当」という概念を理解できなかったようだ。何度も説明や説得はしたんだけど。

 

今の中華人民共和国の拡大主義も、結局パールバックの書いた「大地」の中で展開されている拡大主義なのではないかと感じている。そういう意味では安保法制は大事。一方で、中国が尖閣諸島よりも九州・沖縄近くまでやってくるかというと、その前に中国が瓦解するのではないかとも思う。あの地域は古代から、そうやって何度も国ができたり分かれたり壊れたりしている。そういう土地・(途中で民族が変わっても)そういう人たちなんじゃないかと思う。

 

自分にとって「大地」は、どこに流れどこで生き、どのように生きるのかを考えるきっかけとなり、実体験でフィードバックのあった一冊である。