いろいろやってみるにっき

てきとーに生きている奴の日記

古いエントリのサムネイル画像がリンク切れになってたりするけど、チマチマ修正中


iPadってネットワークがダメな環境でもダウンロードが快適にできるらしい(棒

佐賀の代表的なお菓子、丸房露。ZIP!で今朝知った(挨拶)。色んな当て字の丸ぼうろがあるようだ。こういう当て字が珍走団の当て字の発祥なんだろうな(違

 

まさかまた佐賀県立高校の件を書くとは思ってなかった。切っ掛けはコレ。

「生徒も『プリントの方がいい』と言います」 佐賀県の授業用タブレット問題、現場から伝えたブログ終了 - ITmedia ニュース  

http://image.itmedia.co.jp/news/articles/1405/12/yuo_saga.jpg

 正直すまんかった。こういうブログの存在までは調べてなかった。ブログのURLはこちら(佐賀県ICT利活用教育の現場報告 - Yahoo!ブログ)。全部読んだ。Yahoo!ブログってサイトデザイン的に読みにくいのな。全部読むのにどうすればいいのか1分くらい探したわ。本題には関係ないけど。

 

で、このエントリを書く切っ掛けは、このブックマークコメント。

はてなブックマーク - 「生徒も『プリントの方がいい』と言います」 佐賀県の授業用タブレット問題、現場から伝えたブログ終了 - ITmedia ニュース

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人気コメント(10)の上位3つ。ここまではいい。一番上のコメントは良い観点。一方ここから下にオレ用地雷がww。

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やっぱ紙は最強という意見は首肯するけど、今回の元ブログや記事の内容とは関係ない。佐賀県の施策に対して複数の問題が発生していて、それを指摘していたブログが終わるという話には全くリンクしない。このコメントを書いた人が、時間を巻き戻してタブレットPC採用を阻止できるというタイムリープ能力者兼佐賀県議会有力議員であれば話を聞くけど。

その他のコメントはプロジェクトや適用作業としての進め方などの指摘なので、オレも同意見。事前のダウンロードもそうだし、モデル校もそうだし、課題の共有もそうだし。それ系の話は数日前に書いた。済みません、モデル校については書いてない。その工程はやったものだと思ったんで。いや普通はPDCAサイクルだよねえ。この手の量が効いてくる案件は。

 

このエントリの切っ掛けは赤枠の二つ。オレは【仮題】他のエンジニアがすぐに代替案出せる内容に対して「できません」「だめです」というのはエンジニアに向いてないと思うよ において、佐賀県の本件における予算化のスケジュール感、予算額などをざっくり見ている。 

今回の記事でも、冒頭に富士通Windows 8タブレットを採用していることを書いているので、タブレットの問題だと思ったのかも知れないが、そういう話ではない。

「生徒も『プリントの方がいい』と言います」 佐賀県の授業用タブレット問題、現場から伝えたブログ終了 - ITmedia ニュース

今年度からすべての新入生が授業用のタブレット端末(ARROWS Tab Q584/H)を購入している佐賀県の県立高校について、現場の混乱を赤裸々に報告してきたブログ「佐賀県ICT利活用教育の現場報告」が終了する。ブログ筆者が5月11日付けのエントリーで表明した。

で、どういう話かと言うと、下記の通り。

授業用タブレットで不具合続出…開始に大幅遅れ : IT&メディア : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    今年度から、すべての新入生が授業用のタブレット型端末を購入した佐賀県の県立高校で、参考書などの電子教材をダウンロードできないトラブルが相次いでいることがわかった。

 

     県教委によると、トラブルは全36校のうち34校で発生。電子教材の情報量が多いためとみられ、端末を使った授業の開始は当初予定より1か月遅れ、早くても5月中旬頃になる見通しという。

 

     県教委によると、問題の電子教材は、主要5教科(国語、数学、英語、理科、社会)のほか、美術や家庭科の参考書や問題集など計52種類で、教科書会社11社が作成。生徒が授業中に教科書会社のサーバーからダウンロードしようとしたが、授業時間(50分)内に終了しない事態が続いている。県教委が調べたところ、名画などが多い美術、実験の動画が含まれる理科など、情報量が多い教材ほどトラブルも多いことが判明。生徒40人がダウンロードを完了するまでに8時間以上かかるケースもあるという。

これを見ていればタブレットの話ではなく、ネットワーク系インフラと4月からの利用開始に対して利用形態に合わせたテストできていなかった、問題抽出もその対応もなされていなかったっていう話だとわかる。

というわけでまず1個め。

kakakauchi001

大学生協でも富士通のどうしようもないノートPCを買わされるし、富士通という企業の腐敗はもっとしかるべき追及がされるべきだと思う。

富士通がどうたらとかいうのは、オレも嫌いな企業だからなおのこと興味ないし、今回の話には関係ない。佐賀県の県立高校のWindows 8タブレットPCを、大学生協(どこのだよ?)から買わなければいけないのであれば話は聞くけど、大学生協(どこの?)ではなく佐賀県教委の調達案件。なんだかわからないよ。

続いて2個め。

ustam

せめてiPadならそんな不快な体験はしなかったろうに…

 オレ初代iPad発売直後からほとんどの世代のiPadを使ってきたけど、ネットワークが繋がらない(あるいは速度が出ない)ときにダウンロードが快適に進んでいる状況ってのは見たこと無いんだけど。そういうiPadを持っているなら是非売って欲しい。ネットワークに掛けている費用を節約できるわー(棒)。いつも思うんだけど、Appleはこのように「足を引っ張る自社製品ファン」の対策をきちんとすべき。ハンス・フォン・ゼークトが言ったとか言ってないとか言われている組織論によれば処刑対象でしょ。

 

 ブコメいじりで終わるとなんなので、もうちょっと書く。記事の元となったブログ。最初のエントリからすごい問題が。(リンク先は佐賀新聞の県議会記事)

2014年1月中旬から、学習者用(生徒用)タブレットPCを授業で活用するための、佐賀県立高校の教師全員を対象とした研修が始まっています。

 

佐賀県ではH26年度4月に県立学校に入学する高校1年生は全員タブレットPCを購入することが義務づけられています。購入を拒めば入学を保留されるそうです

 

しかし職員全員研修はたった全5回(50分×10コマ、1回で2コマ)しか実施されません。しかも期間は1月中旬~3月下旬で、特色選抜入試や一般選抜入試などもあるため、効果的な研修になるとは思えません。

 すでに2つの問題が。もちろん佐賀新聞の2013年12月3日付け報道内容が第一の問題。入学者(入学者の保護者)に結構大きな費用負担をさせる話が、進路がほぼ決まっているであろう時期の県議会の議題になっている。しかも県立高校のほかには(奨学金が無くても)安価となる選択肢が少ない佐賀県で。

そして第二の問題「職員全員研修が少ないし、直前の多忙な時期」もやばい。こっちもまさに4月以降のドタバタに繋がっているんだろうな。

そして頒布日。(リンク先は朝日新聞)

学校の教室で、パソコンの販売と、一時間ほどの簡単な説明会が行われました。

 

しかし業者と県と学校で十分な連絡が出来ておらず、販売担当者が会社に確認の電話をしたりとドタバタしてました。

  

情報担当の先生によると、新入生の氏名・ID・パスワードを出力しようとしたところ、パスワードが出力されないバグが判明して、結局県から直前になってリストが届いたそうです。事前にテストを行っていなかったのでしょうか?。情報担当の先生もあきれていました。

 やはりリハーサル及び事前準備していればあり得ない失敗。

 

教科書って1学期が始まると同時に使い始めるので、始業式・入学式直後には手にするものだと思うんだが、4月26日付けで「デジタル教科書・デジタル教材のインストールが始まりました」。しかもぐだぐだ。

・学校には深夜に県からメール
・当然、管理職がそれに気づくのは「朝から昼頃」
・現場の教員に連絡が回るのは夕方
・県が一方的に決めた実施開始時間までは40時間しか猶予がない
・急遽時間割変更を行う羽目になって現場混乱
インストールは授業時間内に、県・業者の作成した実施手順に従って、授業担当教師と生徒が自ら行う
・方法は、校内LANにあるvbsファイルを、教師の学習者用パソコンのSKYMENUで実行して、生徒のパソコンにインストール(またはフォルダを作ってファイルをコピー)するというもの
・実際にやってみると2~3割の生徒は原因不明のエラーが出るなどしてインストールできず
・何度かインストール作業を試みるとインストールできるものもあるし、何度やってもダメなパソコンもある
・トラブル対応に追われて、授業が終わると教師はグッタリ
・ICT支援員と相談してインストール未完了の生徒への対応は続く
・県も業者もドタバタで、今回インストールされるのは授業で使用する教材の7~8割程度にとどまる

まあこれはどう見ても、仕事してないよね。これたまたま1校ならともかく、37校中34校だからね。

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/shigeo-t/20140510/20140510085818.png

 

そういうわけで、県側の甘い見通しと抜けの多い計画、遅延しっぱなしのスケジュール、ほとんどテスト・検証されずに現場に展開された機器や手順書という図式。本件Microsoft肝いりとは聞いているけど、iPadなら快適らしいんで、来年度の新入生はApple肝いりで是非(棒)。「せめてiPadならそんな不快な体験はしなかったろうに…」ということなので、当然教材はiOSで動くんだろうし。

 

こういうヘボい失敗されると、各地各所で「佐賀県は失敗した」ということしか記憶しないご老体を説得するのに苦労する人が続出するはず。国側の統制を強めることについては疑義があるけど、この件は文科省仕切りで「導入プロジェクトの失敗であってタブレットそのものの問題では無い」というステートメントが欲しいところ。

あと失敗学会も取り上げて欲しい。単なるヒューマンエラーの集積なので面白くはないけど。ハインリッヒの法則というよりはピーターの法則、ディルバートの法則。

 

これで無線LAN整備に12億1,200万円、タブレットの県負担分が2億円くらい。佐賀県がお金持ちなのかアタマオカシイのかは知らないけど、こんな金の使い方するなら、誰かまともにマネジメントできる奴に頼めばよかったのに。それぐらいの費用は捻出できる予算規模。ちなみにオレ、朝からこんな駄文を書く程度には暇ですよw。 

 

(2014/05/29追記) 続きができました(´・ω・`) 

これは本格的にヤバいパターンなんじゃないか?『「端末はサクサクと」 ICT授業の課題探る|佐賀新聞 電子版』

失敗学のすすめ (講談社文庫)

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 おまけのてへぺろ(・ω<)

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