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無粋だけどasahi.comの「トルコ、独自URLのttt検討 wwwやめて管理強化」の面白いポイントを説明するよ

( `ー´)ノ (挨拶)。これ書くためにasahi.comにユーザ登録しちゃったよ。

 

昨日昼ごろ(記事内では イスタンブール=金井和之2014年4月21日11時42分)に面白い記事が流れてきて、吹いたけど人によっては「www」(全角)だけに反応しそうだなと思ったので、無粋だけどポイントをテクニカル(笑)に説明する。『wwwやめて』の部分だけでも十分に面白いんだけど、ほら無粋だからw。

 

トルコ、独自URLのttt検討 wwwやめて管理強化:朝日新聞デジタル なんだが、ユーザ登録していないとちょっとだけ読めない部分がある(残り:188文字/本文:488文字)ので仕方なくユーザ登録。半端なデモグラフィック情報が登録内容だったけど、アレ作ったやつは何考えているんだろう。あの内容じゃ、個人情報保護の責務を負うだけで朝日にメリットが無いw。この件で脱線するのはやめておく。

 

記事を引用する。短いので全部。引用だからね(引用 - Wikipedia)。

ソーシャルメディアの遮断などネット規制を強めるトルコ政府は19日、インターネットのホームページなどの所在を示すURLを、一般的な「www」からトルコ独自の「ttt」に代える検討をしていることを明らかにした。複数の地元紙が伝えた。

 

 エルバン運輸海事通信相は19日、地元記者との懇談会で、欧州にも独自のシステムを築こうとする動きがあると主張し、「自国のインターネット規約を確立するのはトルコに限ったことではない」と話した。URLを管理下に置くことで、ネット規制を容易にするなどの狙いがあると見られる。

 

 エルバン氏は同時に、「ソーシャルメディア管理の欠如に対処するための国際標準が必要だ」とも訴えた。

 

 同省は20日、「大臣発言は倫理上の問題への対応を強調した」と、独自方式の運用を否定。一方で、個人の権利を侵害するとして新たに二つのツイッターアカウントへの接続を遮断するなど、ネットへの規制を続けている。

 

 

 トルコ政府は先月末、大規模汚職に絡む盗聴音声がネット上に公表されたことなどを受け、ツイッターを遮断。憲法裁は遮断は違憲との判決を出している。(イスタンブール=金井和之)

朝日以外にこの情報が出てこないというのも分かる話。特に内容は無い。

 

最初のセクションではネット規制のためにURLをトルコ独自のものにするというトルコ政府の動きを地元紙が伝えたとしている。実際にここまでトルコ政府はトルコ ネット規制 - Google 検索の各ニュースにあるように、ネット規制を強めている。どうやら先月からのようだ。

 

是非とか可否とかそういう話はおいておく。

この記事だと、URLを『一般的なwwwからトルコ独自のtttにする』ということをエルバン運輸海事通信相が示唆したよということはわかる。

 

URLと書かれているけど、wwwだけだとURLとは言わない。朝日は日本語や数学的思考が苦手なようだ。この記事のURLだと下記のように分類される。

 http://digital.asahi.com/articles/ASG4N3SMDG4NUHBI00N.html

│←──────────── URL ──────────────→│

│←→│ スキーム(Scheme)

    │←─ホスト名─→│  またはIPアドレスFQDN

            │←─────── パス名 ────────→│

というわけで、朝日の記事は例えると家の玄関の一部(玄関ドアとか)を指して、「これが家です」と言っているレベル。wwwはURLの中のホスト名の一部に過ぎない。部分集合の部分集合。家∋玄関∋玄関ドアの関係。家=玄関ドアではないのは、普通に考える人には分かるレベルの話。「違うものを違う」「同じものを同じ」と捉える能力が無いと、他人とのコミュニケーションに困ると思うんだが。

 

あまり一般の人が使わない単語についても軽く触れておく。まずScheme(スキーム)。Schemeはこの後ろに来るリソース名(ホスト名+パス名)を取得するための手段を書いている。この場合だとhttpなのでhttpを使ってリソースを持って来いという感じ。なお、httpやhttpsftpなどをよく見掛けると思うが、httpやhttpsftpなどのようにプロトコルを明示している場合もあれば、mailtoやfileみたいにプロトコルではないSchemeもある。

iOSOS XSafariもこのSchemeを使ってSafariから別アプリを起動する。"URL Scheme"とか"URL スキーム"でググると便利な機能を見つけることができるはず。Chromeもできるけど、x-callback-urlっていうのかな?

 

FQDNはFully Qualified Domain Name(フリー・クオリファイド・ドメイン・ネーム)または完全修飾ドメイン名。DNS(Domain Name System)における「TLDまで完全に指定された」ホスト名のこと。同じホスト名で動くサーバが一台だけならホスト名=FQDNとなるが、同じホスト名で複数サーバが動くケース(負荷分散)や、逆に1台のサーバに複数のホスト名を与えるケース(バーチャルホスト)がある。

 

本題に戻る。wwwをtttにしたところで、何も影響がないということは上の説明でわかるだろう。実際例にしたasahi.comのホスト名も、wwwじゃなくてdigitalだしw。

朝日以外の通信社、新聞社、TV局等が特派員を置いているであろうインスタンブール。他社から本件の報道が無いのは、

  • 本当にネット管理・ネット遮断をしたいのならwwwをtttに変えても全く意味が無い(効力が無い)
  • 複数の地元紙報道のニュースソースであるエルバン運輸海事通信相と地元記者との懇談会の内容は、政府公式発表ではないのでニュースとしての優先順位が低い

ということだろう。

 

そういうわけで、この記事の面白いところは、

  1. インターネットについて半可通な現地記者が、
  2. 地元紙からヘンな記事を拾って東京に送り、(朝日だけ)
  3. 本社編集者もおかしいところ気付かない(直さない)まま、
  4. インターネット上のasahi.comに掲載(朝日新聞本紙に載ったかどうかは知らん、新聞買わないから)

というミラクルさ。普通なら#3で止まるはず。あとオレのブコメは「wwwだと草だけどtttだと柵っぽいな。」。まあわりとどうでもいい扱い。『URLを管理下に置くことで、ネット規制を容易にするなどの狙いがあると見られる。』とか失笑(誤用の方)しか出ない。お前のところもasahi.comのホスト名にwwwだけじゃなくてdigitalも使ってるじゃん。気付かないのか?

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ここからは余談だが(ここまでの全編も余談と言えなくもないが)、ネットワーク遮断は既報の通りすでにトルコでは実施されているし、DNSハイジャックもあったみたい。国がそういうことをやる場合は、技術的には簡単にできる。自国のネットワークを統制下に置けないほど自立させている国は少ないので、合法性を考えなければ割合簡単にネットワーク遮断できる。

ちうごくみたいにサクッと遮断してしまえば簡単なのだが、「ソーシャルメディア管理の欠如に対処するための国際標準が必要だ」とか言うけどさ、ソーシャルメディアに国際標準が無いのにどうするんだよw。それぞれ別のソーシャルメディア流行るのもソーシャルメディアごとに異なる特色を持つからだし。「政府に都合が悪いことは許さねえ」って素直に言えばいいのに。そんなことは許さねえけど。