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オレは仕事に対する対価が欲しい 『マイクロソフトの微妙な戦略―Windows XPサポート終了を考える(1) | 中妻じょうた-ハフィントン・ポスト 』について

今日は横浜みなとみらいにある日本丸メモリアルパークで、日本丸の総帆展帆(そうはんてんぱん)の日。ざっくり言うと「全部の帆を揚げるのでご覧いただけます」の日。今年初。天気もまずまずだし風も穏やか。お近くの方は是非(挨拶)。まあこのエントリを4月13日午前に読む人は少ないわけだがw

強風の時は全部揚げないし(固定した船だからダメージが大きい)、雨の日は揚げないかもしれない。4月から11月くらいの期間に2~4週/回の間隔で開催されるので、チャンスがあれば是非。揚げている過程(及び下ろしている過程)も見ものだし、全部揚がった状態は美しい。

 

前置きはさて置き、Gunosyのお勧めの中に題記のマイクロソフトの微妙な戦略―Windows XPサポート終了を考える(1) | 中妻じょうた があり、ちょっとこれはひどいなと思ったので一言(では収まらないが)書いておく。ひとつここでお約束を書いておく。トラックバック打てないはてなブログはくs もとい、うんこ。

 

記事全体を読んでみて引っ掛かりまくった。そこで、この記事冒頭に

Windows XPのサポートが、本日4/9で終了します。
これに関する質問を3/20の総括質問で行なったという記事を書き、BLOGOSハフィントン・ポストにも掲載されましたが、各所からたくさんのご意見をいただきました。誠にありがとうございます!

というように書いているので、前記事のWindows XPサポート終了、次のOSは大丈夫?―平成26年度予算総括質問(3) — 中妻じょうたブログ | 板橋区議会議員を見てみた。読んだ記憶がある。この区議会議員氏、半端な知識振り回してカコワルイと思った記憶。ブックマークはしてなかった。要約すると、下記のような話。

  1. Windows XPサポート終了に対し、板橋区議会でOS更新について質問
  2. 区の回答はWindows 7へ移行
  3. サポート残期間ならWindows 8だよね
  4. マイクロソフトが業務用PCニーズを無視するなら、デスクトップLinuxへの移行検討を始めるべきでは?

半端な知識振り回してカコワルイと思ったのは、「マイクロソフトが業務用PCニーズを無視するなら」としていてそのセクションでBuild 2014(ブログではBUILD 2014と表記)の話題を挙げていながら、MicrosoftBuild 2014においてはInternet Explorer 11(以降IE11)の新機能としてエンタープライズモードについても公表し、業務用PCニーズを重視する意向を示していること。IE11のエンタープライズモードとはIE11でInternet Explorer 8(以降IE8)互換でWebアクセスできるモードのこと。凶悪ブラウザIE6はWindows XPと共に消えるので、ぐぐれば\(^o^)/が沢山見つかるが、IE8は今の業務利用では主力だし、それがIE11で(=Windows 8以降のOSでも)使えるのは大きい。Windows 7のIE11にも提供される機能でもあるし、IE8とIE11の併用が可能ということになる。

Internet Explorer 11 向けエンタープライズ モードを利用して最新の状態を保持する - Internet Explorer ブログ (日本語版) - Site Home - MSDN Blogs

IE11 の新機能 – エンタープライズ モード | Hebikuzure's Tech Memo

 

そう言えば「各所からたくさんのご意見をいただきました。誠にありがとうございます!」って書いてあるけど、その「ご意見」ブログに書いてある?見つけられなかったけど。

 

オレはこのブログの区議会議員氏の本職は知らないし、板橋区民(=有権者)じゃないのでパーソナルデータを知る気も無い。そして区議会議員がITに詳しくないことは別に問題では無いと考えている。間違ってなければ。

ITだけでなく議会で取り扱われる「ある知識」について、「正しい理解」「間違った理解」「知らない」の3つの状態に分類すれば、多くのケースで議員に求められるのは「間違った理解」の排除であって、詳細な「正しい理解」は補足する専門家がいればいい。これで「知らない」~大まかな「正しい理解」の範囲の議員が、議員としての役割を果たすことができる。今回の件、オレはこの区議会議員氏については、「意見の相違」ではなく「間違った理解」の範疇だと考えている。

ブログによれば「長年ITプロフェッショナルとして働いてきた」らしいけど。

 

話を戻せば、Build 2014(ブログではBUILD 2014と表記)の話題を挙げていながら、しかもMicrosoftが業務用途のブラウザ利用についてIE11にIE8互換をあえて追加したことを見落としているのは、デスクトップOSとタブレットOSの融合を目指しそして失敗したWindows 8に目が行き過ぎて、軌道修正しつつあるWindows 8.1/Windows 8.1 Updateには目が行かず、「マイクロソフトはデスクトップ軽視/業務利用軽視」と思い込んでいるからに見える。しかも、そこで出てくるのが案がLinuxというのは筋が悪い。

 

「筋が悪い」の説明をしておく。ほとんどがクライアント─サーバ型のアプリ(VBとかで作ったやつ)だった90年代に比較すれば、現在の業務アプリ操作はブラウザ主体。ブラウザがキーボード・マウス操作を従来通りに受け付ける以上、OSがタッチ操作を取り入れようと、ブラウザで業務アプリを利用し始めてしまえば関係ない。PCを使う業務処理全体には思いが及ばず、OSからブラウザを起動するまでの操作性だけでWindowsよりLinuxが良いと言うのは木を見て森を見ず。六本木に行って森ビル(のどれか)に行かないようなもの(それは違う)。

ブラウザから外部アプリ連携しても状況は変わらない。ExcelやWord、Adobe ReaderやVisual Stadioで開発したアプリなどがブラウザからキックされて起動*1しても、ほとんどはModern UI側ではなくデスクトップ側で動くので、Windows 7までと変わらない。Linuxに存在しない外部連携アプリの場合、移行性のハードルはとてつもなく高い。

 

切り取ると文意が削がれる可能性があるので、Windows XPサポート終了、次のOSは大丈夫?―平成26年度予算総括質問(3) — 中妻じょうたブログ | 板橋区議会議員からあえてちょっと長い引用を。(下線はオレ)

Windows 9の詳細はおそらくBUILD 2014でもまだ発表されなさそうですが、その方向性は上記記事や関係者インタビューでもうかがい知れます。

マイクロソフトは「One Windows」戦略を進めており、スマートフォン向けOS「Windows Phone」やタブレット向けOS「Windows RT」を、Windows 9で統合するのではないかと見られています。

しかしそれは、業務用PCに求められる「業務継続性」というニーズに、はたして沿っているのでしょうか。

業務用PCには、スマートフォンOSやタブレットOSとの統合など、まったくといっていいほど求められないでしょう。

逆にそうした新機軸は、「これまで使っていたとおりに使えること」を阻害する可能性すらあります。

もしマイクロソフトが業務用PCのニーズを無視した戦略を取ってくる可能性があるのであれば、板橋区も今から準備しておく必要があるのではないでしょうか。

今後のWindows板橋区の業務に合わないものになる可能性に備えて、代替OSとして「デスクトップLinux」を一部の部署で試験導入し、Windows 7のサポート期間約6年間を使ってノウハウを蓄積して、いざとなれば全面移行できるよう準備を進めてはどうか?…という質問をしたわけです。

それに対する答弁は、「Windows 7のサポート期間中に移行を行うことは難しい」というものでした。

6年もあるというのに、さみしい答弁ですねぇ。。。

無視したのは区議会議員氏で、無視したのはIE11へのIE8互換機能の追加。Microsoftが業務継続性を無視したわけではなく、遅ればせながら業務継続性を気にしている。一部報道だけ見て、持論の展開に都合が悪いIE11エンタープライズモードは気付かなかったわけですか。「IE8互換モード」という名前ではなく「エンタープライズモード」というネーミングの意味にも気付いて欲しいけど。

そしてしつこいけどBUILD 2014じゃなくてBuild 2014。IT業界に居たのなら、大文字小文字の違いに気を付けるのは当然。同じに扱うように処理入れていない時は結果が異なるわけだし。そして議員としては他社・他者の権利(この場合は商標等)を尊重するのは必要な要件。

 

板橋区の業務アプリが全てフルスクラッチならデスクトップLinuxの採用もありだとは思うが、Windows XPからの移行先を2014年になって議論している自治体がそんなIT予算を持つとも思えない。

市販パッケージやサービスを組み合わせて区の業務アプリを実現しているとすれば、そのアプリはIEを主なサポートブラウザとしているはず。ChromeFirefoxもサポートしているアプリもあるだろうが、ブラウザシェアから言って複数の業務アプリパッケージ・業務アプリサービスの最大公約数はIEである可能性が高い。ついでに言えば、自治体の端末をWindows以外にすれば報道されるくらいの出来事(自治体 Linux - Google 検索)。デスクトップLinuxの利用を前提とした業務アプリパッケージ・業務アプリサービスは数少ないだろう、経済合理性からいえば。

ついでに言うと区の上位自治体は都なので、都の業務を遂行するための業務アプリ、業務アプリパッケージ・業務アプリサービスは当然IEで使用することを想定しているものがほとんどだと思われるわけだが、もし板橋区がデスクトップLinuxを採用すると、区業務用のデスクトップLinuxPCと都業務用のWindowsPCを並べて使うことになるんですかね?Windows XPからの移行先を2014年になって~(以下省略)。

 

そういうわけでオレとしては、この区議会議員氏の場合どういうわけかちょっとITに詳しくて、議会でLinux採用について質問しちゃった人という認識であるわけだが、住民から付託を受けた様々な意見が求められる区議会としては、一意見として賜るけどその先は区という自治体の立ち位置として議論の余地さえ無いという話。

 

そこへ「マイクロソフトの微妙な戦略―Windows XPサポート終了を考える(1) | 中妻じょうた」「マイクロソフトの微妙な戦略―Windows XPサポート終了を考える(1) — 中妻じょうたブログ | 板橋区議会議員(元ブログ)」で下記の書きっぷり。

マイクロソフトがなぜWinXPのサポートをやめなければならないかといえば、人材などの社内リソースを古いOSの手当てに充て続けることは限界があるから、どこかで見切りをつけなければならない、という理由のはずです。

しかしイギリス政府・オランダ政府のためにXPのサポートを続けるなら、それは結局、従来XPサポート用に確保してきた社内リソースを、今後もほぼすべてそのままキープしなければならないのではないでしょうか。

だったら、イギリス・オランダ以外にも、全世界的にそのサポートを提供しても、マイクロさんのコストはほとんど変わらんのんちゃいます…?

と思うわけですよ。

それとも、これは新たなビジネスモデルですか?

カネ出したところにはセキュリティアップデート出しますよと?

レガシーシステムのメンテナンスに費用が必要だという理屈は、他でもある話ですが…。

 

非常に納得いかない感じがするのは、私だけですかね…?

『カネ出したところにはセキュリティアップデート出しますよと?』『非常に納得いかない感じがするのは、私だけですかね...?』 この区議会議員氏はサービスに対して金を払うという、ごく普通の経済活動の否定派らしい。

サービスを提供して対価を得ることのどこが「新しいビジネスモデル」なのか、オレには分からないので分かる人は教えて欲しい。コメント欄も開けてあるし、Tweetでもいい。

 

ちなみにIT機器の場合、ハードウェアの無償サポート期間は1年というものが多く、ソフトウェアでさえ13年も無償サポートしているものはまずない。13年も無償サポートしてなお批判されるマイクロソフト、すげえな。国家でもないのに。

 

オレは経済的自由主義者なので、他社・他者が「何らかのサービスを提供しその対価を得る」という事を否定する者については強く反対する。一方で公共という概念においては、「サービスを提供しても対価を得ない(要求しない)」という形態も存在しうることを認識している。

残念ながらMicrosoftは私企業であり公共事業体ではない。対価を得るという行為は企業存続のために必要な活動。区議会議員氏がどういうイデオロギーを持つかは知らないが、対価を得るという行為を現在の日本(や例示されたイギリスやオランダ)では法的に認めている。

 

オレも仕事に対する対価は欲しいよ、生きていくために。

 

Windows XPサポート終了に対して、デスクトップLinuxを勧めるなんてふざけるにも程がある 『記者の眼 - XPサポ切れ対策待ったなし、個人PCならぜひ脱Windowsを:ITpro』にも書いたように、LinuxをデスクトップOSとして採用することは実用性に欠ける。

Linuxの中で最も高シェアのUbuntuは、そのコンセプト「誰にでも使いやすい最新かつ安定したOS」から言っても、長い期間提供することは目指しておらず、区議会議員氏の議会質問「代替OSとして『デスクトップLinux』を一部の部署で試験導入し、Windows 7のサポート期間約6年間を使ってノウハウを蓄積して~」というのは難しい。

ではUbuntuよりもシェアで劣るディストリビューションにする?当然Ubuntu特性を継承するUbuntu派生ディストリビューションは除外して。デスクトップOSとしてはWindowsに圧倒的に負けているデスクトップLinuxの、その大多数を占めるUbuntu/Ubuntu派生を除外して、目標とする業務の継続性は得られるだろうか。ちょっとギャンブルが過ぎるのではないか。

 

そういうわけで、ため息と共に出てくる感想は「ふーん、Linux知ってるのね。Linuxって言いたいだけだろ」。

 

ちょい蛇足。Microsoftは2007年に"Windows XPのサポート終了は(日本時間)2014年4月9日"という発表をしたわけで、自治体にWindows XPが残っているとすれば、予算年度5~6回分経過している。自治体って基本的に単年度予算だよね。通常の業務PCは4,5年~頑張って長く使っても7年くらい。法定耐用年数は4年。本来なら全台入れ替わっているはず。計算が合わないww。まさか、2007年以降もWindows XP搭載PCを買ったんじゃないの疑惑w。その計画的な計画性の無さを糺すほうが有効な区の運営につながると思うけど。

 

この先はネタ。そういえば、某ショップ的には「これからは7」らしい。2020年にはサポート終わるけどね。

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なんかせっかくWindows 8/8.1を買ったのに、この宣伝を見て「Windows 7にしろ」と騒いでいる人がいるらしいw。

つい長くなった。今日は無償のHyper-V Server使いにくいって話を書こうと思ってたのにw

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*1:iOSのURL Schemeみたいなもの という例えの方が一般性に欠けるかw